こんにちは。愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」です。
「インビザライン治療がやり直しになることはあるのか?」「やり直しになった場合には費用がかかるのか?」など気になっている方がいるのではないでしょうか。
矯正歯科治療として確立されているインビザラインは、多くの歯科医院で取り入れられています。金属製のメタルブラケットを装着する治療と比較してメリットが多いため、多くの方がインビザラインで歯並びの改善を図っているのです。比較的有名な治療法のインビザラインですが、初めて聞いたという方も多いでしょう。
また、インビザラインは優れた治療法ではあるものの、必ずしも計画どおりに治療が進むとは限りません。
そこで今回は、インビザライン治療がやり直しになるケースについて具体的に解説します。やり直しにならないための対策についても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
インビザライン治療がやり直しになるケースとその原因
インビザラインは優れた治療法ですが、少ないながらもやり直しになるケースがあります。
では、どのような場合にやり直しになるのでしょうか。原因についても詳しく解説します。
矯正治療後に後戻りした場合
矯正歯科治療では「後戻り」に注意する必要があります。後戻りとは、矯正治療で整えた歯並びが元の位置に戻ってしまう現象のことです。
矯正直後の歯は、支えとなる周囲の骨が不安定な状態であることから動きやすいです。歯が動かないように固定しなければ矯正治療前の位置に戻ってしまうため、矯正治療後には後戻りを防ぐために保定期間を設けることになっています。
保定期間中に歯に取りつけるのがリテーナーという保定装置です。リテーナーには歯を移動させるほどの強い力はないものの、上下の歯が後戻りしないように保持する力があります。このリテーナーを一定期間装着することで、矯正した歯を固定させるのです。
しかし、リテーナーの装着を怠るケースや、使用方法を誤るケースもゼロではありません。
保定期間中にもかかわらず、リテーナーをきちんと装着しない場合は、歯の後戻りが発生し、結果としてインビザライン治療がやり直しになります。
矯正治療中に後戻りした場合
矯正治療後ではなく、矯正治療中に後戻りが発生するケースもあります。基本的に、インビザライン治療で使用するマウスピースは1日20~22時間以上装着する必要がありますが、何かしらの理由で装着できなかったというケースもあるでしょう。
しかし、マウスピースの装着時間が短いと矯正の効果を得られません。結果的に歯の後戻りが発生し、インビザライン治療がやり直しになるケースがあるのです。
インビザライン治療で使用するマウスピースは治療計画に基づいて作成されるものです。そのため、装着時間を十分に取れないとわかった時点で速やかに歯科医院を受診し、歯科医師に相談しましょう。相談が遅れると、その分治療期間が長引くことになります。
インビザライン治療がやり直しにならないための対策
インビザライン治療がやり直しになると、治療期間が長引くことになります。「どうしたらやり直しを防げるの?」という疑問をもつ方も多いでしょう。
そこで、ここではインビザライン治療がやり直しにならないための対策について詳しく解説します。
マウスピースの装着時間を守る
インビザライン治療の場合、歯科医師ではなく患者自身の自己管理が重要です。1日20~22時間以上という装着時間を守らなければ、すぐに後戻りするでしょう。
そのため、マウスピースの装着時間を守ることが大切です。食事や歯磨きの際は取り外すことになりますが、そのほかの時間帯はマウスピースをしっかりと装着しましょう。
マウスピースを正しく装着する
マウスピースの装着時間を守れていても、正しく装着できていなければ意味がありません。歯科医師の指導どおりに装着することが大切です。
マウスピースは、奥歯から圧力を加えて装着しましょう。その際、頬粘膜をマウスピースに巻き込まないように注意してください。
マウスピースを装着したら、チューイーを噛みます。チューイーとは、シリコン製のロールチューブのことで、マウスピースと歯の間のすき間をなくすという点で重要なものです。
チューイーを噛んだあとは違和感や圧迫感が生じることがありますが、インビザラインがしっかりと装着された際に起こる現象であるため、基本的に心配する必要はありません。
保定期間中はリテーナーを装着する
インビザライン治療では保定期間が設けられています。保定期間中にリテーナーを装着することで、歯の後戻りを防げるのです。
しかし、リテーナーの装着を怠ると、当然のことながら歯が後戻りします。そのため、保定期間中はリテーナーをしっかりと装着しましょう。
「リテーナーってどのような装置なの?」という疑問をもつ方も多いでしょう。一般的に、リテーナーにはいくつか種類があり、歯科医院でも複数種類を用意しているケースが多いです。
具体的には、プレートタイプ・マウスピースタイプ・ワイヤー固定タイプがあります。以下にそれぞれ解説します。
プレートタイプ
プレートタイプは取り外し可能なリテーナーです。歯の表面をワイヤーで、裏側をプラスティックのプレートで押さえます。お手入れしやすく、比較的扱いやすいリテーナーです。
しかし、前歯の表面のワイヤーが見えるため、審美性はあまりよくありません。
マウスピースタイプ
マウスピースタイプも取り外し可能なリテーナーです。透明なプラスティックで歯列全体を覆います。透明であることから目立ちにくく、審美性に優れています。
しかし、装着してすぐは違和感をおぼえるケースが多いです。
ワイヤー固定タイプ
ワイヤー固定タイプは取り外しできないリテーナーです。前歯の裏側に接着剤でワイヤーを固定します。歯の裏側にワイヤーが位置するため、表側は何も見えません。そのため、審美性に優れています。
しかし、ワイヤーの周りに汚れが溜まりやすいため、しっかり歯磨きをしないと虫歯や歯肉炎のリスクが高まります。ワイヤー固定タイプのリテーナーを選択した場合は、定期的にクリーニングを受けましょう。
マウスピースの紛失に注意する
インビザライン治療のメリットは、マウスピースを取り外せる点です。
しかし、取り外せるがゆえに紛失するケースもあります。特にマウスピースは薄く透明なため、どこに置いたかわからなくなることがあるのです。
そのため、マウスピースを取り外したら専用のケースに保管しましょう。もし紛失した場合には、速やかに歯科医師に相談してください。
マウスピースの交換時期を守る
インビザライン治療では、最初に計画を立て、治療完了までのマウスピースをすべて作成することが一般的です。したがって、治療の開始とともに複数のマウスピースを受け取り、患者自身の自己管理のもとマウスピースを交換しながら歯を動かしていきます。
マウスピースの交換時期を守らないと計画どおりに治療が進みません。マウスピースの交換時期はしっかり守りましょう。
トラブルが起きたら早めに対処する
インビザライン治療中、マウスピースの破損や紛失、痛み、違和感などのトラブルが発生した際には、速やかに歯科医院を受診してください。現状を報告したうえで歯科医師の指導に従いましょう。
インビザライン治療がやり直しになった場合の費用
「インビザライン治療がやり直しになった場合、費用はどうなるの?」という疑問をもつ方も多いでしょう。そこで、実際にやり直しになった場合の費用について詳しく解説します。
まず、歯科医院によってはインビザライン治療の保証期間を設けています。保証期間中であれば無料でやり直しができるケースが多く、患者側の費用負担はありません。
しかし、症例によっては費用が発生することもあるため、カウンセリングの場で確認しておきましょう。
一方、保証期間がない場合、治療がやり直しになったら別途費用が発生することが一般的です。もちろん、最初にインビザライン治療を行った歯科医院とは別の歯科医院でやり直しを行う場合、費用は全額自己負担となります。
まとめ
今回は、インビザライン治療でやり直しになるケースと原因、対策について解説しました。
矯正歯科治療として確立されているインビザラインですが、計画どおりに歯が動かない場合にはやり直しになる可能性があります。インビザライン治療のやり直しを防ぐためにも、マウスピースの装着時間や装着方法は守り、トラブルが発生したら速やかに歯科医院を受診しましょう。
インビザラインを検討されている方は、愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」にお気軽にご相談ください。