こんにちは。愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」です。

セラミックの歯は、天然歯に似た美しさと機能性を持つ非常に人気のある歯科治療法です。

しかし、自由診療のため治療費用が高額になります。「できるだけ長く使い続けたい」と考える方も多いのではないでしょうか。

この記事では、セラミック歯の寿命や、寿命が長いと言われる理由、寿命を短くする原因、さらに長持ちさせるためのポイントまで解説します。セラミックの歯を長く使えるよう、この記事を参考にしてください。

セラミックの歯の寿命

セラミックの歯の寿命は、一般的に10年から15年程度とされています。適切なケアやメンテナンスを行えば、20年以上使用することも可能です。

セラミックの歯の寿命が長い理由

セラミックの歯の寿命が長いと言われる理由は、以下の3つです。

耐久性が高い

セラミックは硬度が高く、耐久性に優れた素材です。日常的に行う咀嚼などの衝撃に耐えられるので、長期間にわたり使用することができます。

汚れがつきにくい

セラミックは、お茶碗などの陶器と同じように、表面が滑らかで汚れが付着しにくい性質を持っています。そのため、長期間使用しても変色や着色が起こりにくく、美しい状態を保つことができます。

虫歯が再発しにくい

金属製の被せ物は、天然の歯質との適合性が低いため、わずかな隙間が生じやすく細菌が侵入しやすくなります。これにより、虫歯が再発するリスクが高まります。

一方、セラミックは精密に加工できるため、歯にぴったりとフィットする詰め物や被せ物を作製できます。さらに、その表面は滑らかで虫歯や歯周病の原因となるプラークも付着しにくいため、虫歯の再発リスクが低い素材と言われています。

種類ごとの寿命

セラミック歯の寿命は、使用する素材によっても異なります。ここでは、代表的なセラミック素材の寿命を見ていきましょう。

オールセラミック

オールセラミックはセラミックのみで作製した詰め物や被せ物です。天然歯のような色調や透明感が再現できるため、審美性が非常に高いです。

しかし、お茶碗を落とすと割れるように、強い衝撃を受けるとひびが入ったり割れたりすることがあります。寿命は一般的に10〜15年ですが、適切なケアを行えば20年近く使用できることもあります。

ジルコニア

ジルコニアは人工ダイヤモンドと呼ばれるほど非常に硬く耐久性が高いセラミックです。奥歯などの噛み合わせる強い力がかかる部分にも使うことができます。

ジルコニアの寿命は15〜20年とされており、セラミック素材の中で最も長持ちします。

e-max

e-maxは、二ケイ酸リチウムガラスを主成分としたガラスセラミックです。審美性と耐久性のバランスが非常に良く、見た目が重視される前歯だけでなく、お口の状態によっては奥歯にも用いられています。

寿命は10〜15年が一般的です。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックは、歯科用プラスチック（コンポジットレジン）とセラミックを組み合わせた素材です。柔軟性がありますが、耐久性はやや劣ります。

一般的に、寿命は7〜8年といわれています。

メタルボンド

メタルボンドは、金属のフレームにセラミックを焼き付けた被せ物です。強度が高く奥歯の修復にも使用可能ですが、内部に金属を使用しているため金属アレルギーを引き起こす可能性があります。

寿命は8〜10年が一般的です。

セラミックの歯の寿命が短くなる原因

セラミックは基本的に強固な素材ですが、寿命を短くする要因もいくつかあります。ここでは、セラミック歯の寿命が短くなる主な原因について解説します。

噛み合わせに問題がある

正しい噛み合わせは、歯科において非常に重要です。特に、セラミックの歯は硬い素材ではあるものの衝撃に弱いため、噛み合わせが悪いと局所的に過度な力が加わり、ひび割れや欠けの原因になるかもしれません。

また、歯ぎしりや食いしばりの癖があると、セラミックにかかる負担が増し破損するリスクが高まります。噛み合わせの問題は早期に調整することが必要であり、定期的なチェックと早めの対策が求められます。

硬い食べ物をよく食べる

日常的な食事の内容も、セラミック歯の寿命に大きな影響を与えます。ナッツやキャンディのような硬い食べ物をセラミックの歯で噛むと、セラミックに衝撃を与え、微細なひび割れや欠損の原因となります。

微細なダメージは、時間の経過とともに拡大し、最終的には再度治療が必要となるケースも少なくありません。したがって、硬い食材の摂取はできるだけ控え、口腔内に過度な負担をかけないよう心がけることが大切です。

外部から衝撃を受けた

セラミックは硬い素材ですが、外部からの衝撃で破損することがあります。例えば、ラグビーやボクシングなどのような接触の多いスポーツをしていると、顔に衝撃を受けることで破損する可能性があります。

セルフケアが不十分

セラミック自体は人工物なので虫歯にはなりませんが、その土台の歯や歯根部分は天然歯です。そのため、日々の歯磨きが不十分でプラークの蓄積や細菌の繁殖が進むと、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

土台部分の歯がダメージを受けると、セラミックの寿命が短くなる原因となる可能性があります。

メンテナンスを受けていない

どんなに優れた素材でも、長期間の使用による経年劣化は避けられません。セラミック歯も、使用を重ねることで微細な摩耗や表面のすり減りが発生したり、接着剤が劣化したりする可能性があります。

また、初期治療の際に噛み合わせの調整や接着技術に問題があると、後から不具合が表面化するリスクがあるでしょう。経年劣化や治療技術の問題は、定期的なメンテナンスと早期の修正により、ある程度防ぐことが可能です。

セラミックの歯の寿命を延ばすためのポイント

セラミック歯の寿命を最大限に延ばすためには、以下のポイントに注意すると良いでしょう。

正しく歯磨きをする

セラミックの歯の周囲にプラークが溜まると、土台となる歯が虫歯や歯周病になるリスクが高まります。歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシも併用し、毎日丁寧に歯を磨くことが大切です。歯科医院で正しいブラッシング方法の指導を受けると良いでしょう。

定期的な歯科検診とメンテナンスを受ける

耐久性の高いセラミックの歯ですが、定期検診を怠ると初期の微細なトラブルを見逃すリスクが高まります。半年に一度は定期検診を受け、セラミックの接着状態や噛み合わせをチェックすることで、問題を早期に発見し対処できます。

ひび割れや微細な摩耗が見つかった場合は、早めに修正すれば寿命を延ばすことが可能です。また、定期的にクリーニングを受けることで、美しい状態を維持できます。

ナイトガードを使用する

夜間の歯ぎしりや食いしばりは、セラミック歯に大きな負担をかけて寿命を縮めます。こうした問題を抱える方は、就寝時にナイトガード（マウスピース）を使用することが推奨されています。

ナイトガードは、直接的な衝撃を緩和し、セラミック歯にかかる不均一な力を分散させる効果があります。セラミック歯への負担が軽減され、結果として寿命の延長が期待できます。

食事内容に気を付ける

ナッツや硬いキャンディなどの硬い食べ物を避け、セラミックの歯に不要な負担をかけないようにしましょう。栄養バランスの取れた食事を心がけ、口腔内の健康を保つためにビタミンやミネラルを適切に摂取してください。

まとめ

セラミックの歯の寿命は10年から15年が一般的ですが、適切なケアを行えば 20年以上使い続けることも可能です。セラミックの歯を長持ちさせるためには、正しい歯磨きや定期的な歯科検診、ナイトガードの使用、食習慣の見直しが重要です。

セラミックの歯をできるだけ長く美しく保つために、日々のケアをしっかり行いましょう。

セラミックの歯を検討されている方は、愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」にお気軽にご相談ください。

当院では、一般歯科や小児歯科、ホワイトニング、インプラント、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひ参考にしてください。