こんにちは。愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」です。
「自費なら見た目の良い入れ歯を選べる?」「しっかり噛める入れ歯にしたい」などと考えている方もいるでしょう。自費診療の場合、見た目の自然さや噛み心地の良さを重視した入れ歯を作製できます。
この記事では、自費の入れ歯の種類と、自費の入れ歯を選択するメリット・デメリットについて解説します。自分に合った入れ歯を選択したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
自費の入れ歯の種類
保険の入れ歯と違い、自費の入れ歯にはさまざまな種類があります。ここでは、自費診療で選べる入れ歯の種類についてくわしく解説します。
金属床義歯
金属床義歯は、入れ歯の土台となる床部分に、金属を使用した入れ歯です。保険のレジン(プラスチック)製の入れ歯よりも床部分が薄いため、装着時の違和感が少ないとされています。
金属でできているため熱を伝えやすく、食べ物の温度を感じやすいのも特徴です。これによって、食べ物をおいしく感じられるでしょう。
また、耐久性が高いため、保険の入れ歯よりも長期間使用できます。保険の入れ歯の寿命は5年程度であるのに対し、金属床義歯の寿命は8年程度です。
ただし、金属アレルギーの方は使用できない場合があります。金属アレルギーを起こしにくいチタンを使用できる場合もあるため、歯科医師に相談しましょう。
ノンクラスプデンチャー
ノンクラスプデンチャーとは、保険の部分入れ歯にある金属のバネ(クラスプ)を使わず、歯茎に近い色の樹脂で作製した入れ歯です。目立ちにくく、自然な見た目を重視したい方に選ばれています。
また、弾力性のある素材で作られているため、装着時の違和感が軽減されやすいでしょう。前歯に使用する場合でも、見た目の良さを保ちつつ、しっかりと噛むことが可能です。
ただし、耐久性がやや低く、長期間使用すると変形する可能性があります。寿命は2〜3年ほどと言われており、長持ちさせるためには定期的なメンテナンスが必要です。
シリコン義歯
シリコン義歯は、歯茎に接する部分にやわらかいシリコンを使用した入れ歯です。保険の入れ歯に比べて密着性が高く、歯茎への負担を軽減できます。
特に、入れ歯が合わずに痛みを感じやすい方や、歯茎が痩せて保険の入れ歯が合わない方に選ばれています。シリコン素材がクッションの役割を果たし、歯茎にかかる力を分散させるため、装着時の違和感を少なくすることができるのです。
ただし、シリコン部分は経年劣化するため、定期的な交換やメンテナンスが必要です。
インプラントオーバーデンチャー
インプラントオーバーデンチャーは、顎の骨に埋め込んだインプラントに固定する入れ歯です。しっかりと固定されるため、食事中に入れ歯が動くことがなくなり、自然な噛み心地を実現しやすいです。特に、入れ歯のずれが気になる方に選ばれています。
一方で、インプラント手術が必要になるため、治療期間が長くなる点や、費用が高額になる点はデメリットといえるでしょう。また、顎の骨の状態によっては適応とならない場合もあります。
マグネットデンチャー
マグネットデンチャーは、残っている歯根に磁石を埋め込み、磁力で固定する入れ歯です。磁力でしっかり固定されるため、入れ歯が外れにくくなっています。取り外しも簡単で、お手入れもしやすいでしょう。また、バネがないため、自然な見た目を重視したい方にも選ばれています。
ただし、磁石を取り付けるためには、歯が1本以上なければなりません。あるいはインプラントを埋め込む必要があります。
自費の入れ歯を選択するメリット
自費の入れ歯には、見た目の自然さや装着感の良さなど、多くのメリットがあります。ここでは、自費の入れ歯を選択する具体的なメリットについて解説します。
自然な見た目で審美性が高い
保険の入れ歯はレジンでできており、人工的な色になりやすく、厚みもあります。
一方で、自費の入れ歯の場合は使用する素材に制限がないため、一人ひとり異なる歯の色や形に合わせた仕上がりが実現できます。
例えば、金属のバネがないノンクラスプデンチャーでは、歯茎に似た色の樹脂を使用しているため、自然な見た目を実現しやすいです。前歯部分に入れても気づかれにくく、人前でも口元を気にせずに話せるでしょう。
装着時の違和感が少ない
自費の入れ歯は薄く作製できるため、装着時の違和感が少ないといわれています。特に、金属床義歯は薄くて軽いため、装着時の違和感が少なく、発音もしやすいでしょう。
また、シリコン義歯はやわらかい素材を使用して作られているため、歯茎に負担がかかりにくいです。歯茎にしっかりと密着するため、ずれや痛みが生じにくいのも特徴といえます。
噛む力が安定しやすい
自費の入れ歯は、一人ひとりの口腔内に合わせて精密につくられるため、フィット感が高く、しっかりと噛めるようになります。
特に、インプラントを土台にして入れ歯を固定するインプラントオーバーデンチャーや、磁力で固定するマグネットデンチャーでは、保険の入れ歯よりも安定感がアップします。
入れ歯がずれる・噛みにくいなど、保険の入れ歯で起こりやすいストレスを軽減できるでしょう。しっかり噛めるようになると、食べ物の種類を選ばずに済むため、食生活の質も向上します。
耐久性が高く、長持ちしやすい
自費の入れ歯は、保険診療のものに比べて耐久性の高い素材を使用しているため、長持ちしやすいです。口腔内の状態やお手入れの仕方によって異なりますが、プラスチックでできた保険の入れ歯の寿命は5年程度とされています。
一方で、耐久性が高い金属床義歯の寿命は8年程度です。マグネットデンチャーは、定期検診を受けてメンテナンスすれば、5年以上使用できると言われています。
金属アレルギーに対応できる
自費の入れ歯のなかには、金属アレルギーの方でも安心して使用できる種類があります。例えば、ノンクラスプデンチャーやシリコンデンチャーは金属を使用していません。金属床義歯の場合も、アレルギー反応が起こりにくいチタンを使用することも可能です。
アレルギーの心配がある方は、歯科医師と相談しながら素材を選ぶとよいでしょう。
自費の入れ歯を選択するデメリット
見た目の自然さや装着間の良さなどメリットの多い自費の入れ歯ですが、デメリットもあります。ここでは、自費の入れ歯を選択する際に知っておきたいデメリットについて解説します。
費用が高くなりやすい
自費の入れ歯は健康保険の適用外であるため、作製にかかる費用はすべて自己負担となります。また、素材や形を選べますが、費用が高くなりやすいです。
例えば、金属床義歯の費用相場は30万〜50万円程度、インプラントオーバーデンチャーの費用相場は50万〜100万円程度です。金属アレルギーに配慮したチタンを使う場合も、費用が高くなる場合があります。
定期的な調整やメンテナンスも必要となるため、メンテナンス費用も含めて総合的に考慮することが大切です。
完成までの期間が長い
自費の入れ歯は、完成するまでの期間が保険の入れ歯よりも長いです。自費の入れ歯は、一人ひとりの口腔内や希望に合わせて精密に作製されます。装着時のフィット感や噛み合わせを追求するため、型取りや調整などの工程を丁寧に行います。
保険の入れ歯は2週間〜1ヶ月程度で完成することが多いですが、自費の入れ歯では2〜3ヶ月程度かかることが一般的です。すぐに入れ歯が必要な方にとって、作製期間が長いという点はデメリットといえるでしょう。
適応症例が限られる
口腔内の状態によっては、適応が難しい場合があります。例えば、ノンクラスプデンチャーの場合、支えとなる歯が残っており、トラブルがないことが条件です。また、インプラントオーバーデンチャーは顎の骨が痩せている場合、手術が難しくなる可能性があります。
上記のように、適応が難しいケースがあるため、まずは歯科医師に口腔内の状態をしっかりと確認してもらうことが重要です。
定期的なメンテナンスが必要である
自費の入れ歯でも、保険の入れ歯と同様に定期的なメンテナンスが必要です。例えば、マグネットデンチャーやシリコンデンチャーの場合、使用頻度やお手入れの仕方によっては磁石やシリコン部分が劣化することがあります。
前述したとおり、自費の入れ歯は、保険の入れ歯よりも高額になりやすいです。長持ちさせるためには、定期的に歯科医院で状態を確認し、必要に応じて交換や修理を行う必要があります。
メンテナンスにかかる費用も自己負担となるため、入れ歯を作製する前に確認しておきましょう。
まとめ
自費診療では、磁力で固定するマグネットデンチャーや金属のバネを使わないノンクラスプデンチャーなど、自分の歯に合った入れ歯を選択することが可能です。自費の入れ歯は、見た目の美しさや装着感の良さ、耐久性の高さなど多くのメリットがあります。
一方で、費用が高くなりやすい点や、適応とならない場合がある点はデメリットです。どの入れ歯が合っているかは口腔内の状態によっても異なるため、歯科医師に相談しましょう。
入れ歯を検討されている方は、愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、一般歯科や小児歯科、ホワイトニング、インプラント、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。