こんにちは。愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」です。
「マウスピース矯正はどれくらいの期間かかるの?」「マウスピース矯正の期間が長引くのはどんなとき?」と疑問を持っている患者さまもいるでしょう。マウスピース矯正は、見た目の自然さや取り外しの簡単さで人気を集めています。
しかし、治療にかかる期間は人によって異なり、治療開始前に正確な期間を把握するのは難しいです。
この記事では、マウスピース矯正にかかる期間の目安や、期間が長引く要因、期間を長引かせないポイントについて詳しく解説します。矯正を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
マウスピース矯正の期間
マウスピース矯正の全体の治療期間は、保定期間も含めて約3年から4年とされています。
ただし、治療期間は症例や治療計画によって異なるため、個人差があるでしょう。部分矯正の場合には治療が早く終わることもありますが、部分矯正ができるかどうかは歯並びや噛み合わせの状態によって異なります。
全体的な矯正が必要な場合はより長い時間がかかることがあります。どちらの場合も、計画的に進めていくと理想の歯並びを目指せるでしょう。
マウスピース矯正の期間の内訳
マウスピース矯正の期間は、全体矯正か部分矯正かで異なりますが、内訳は以下のとおりです。
動的期間
まず、歯を移動させて歯並びを整える動的期間に入ります。部分矯正でも全体矯正でも同様ですが、それぞれで期間は大幅に異なります。
部分矯正は、一般的に犬歯から犬歯までの歯に焦点を当てた治療です。すきっ歯や出っ歯、八重歯などを矯正します。奥歯の矯正を行わないため、治療期間が短いです。治療期間は平均で3か月から半年で、長くても1年以内に終了できるでしょう。
全顎矯正は、奥歯の噛み合わせを含めた全体的な歯並びを整える方法です。複雑な歯列の問題も矯正可能なことがありますが、一般的には2年から3年ほどかかることが多いです。
どちらの治療法でも、1日20時間以上マウスピースを装着します。1週間から2週間ごとに新しいマウスピースに交換して、計画的に歯並びを整えます。
複雑な歯並びの問題の場合は抜歯を伴うこともあり、その場合はさらに治療期間が延びる可能性があります。
保定期間
矯正治療が完了した後には、保定期間が設けられます。矯正後の歯並びを安定させるために、リテーナーを装着する期間です。保定装置であるリテーナーを装着し、歯を移動させる動的治療にかかった期間と同程度の時間をかけて歯を固定します。
全顎矯正では2年から3年、部分矯正では4か月から1年ほどの保定が必要です。適切な保定を行わないと後戻りが発生し、せっかく整えた歯並びが元に戻るリスクがあります。
歯科医師の指示に従い、リテーナーをしっかり装着してください。
マウスピース矯正の期間が長引くケース
マウスピース矯正の期間が長引くケースは、以下のとおりです。
マウスピースの装着時間が短い
マウスピース矯正の計画は、1日20時間以上の装着を前提に立てられています。装着時間が短いと、予定通りに歯が動かず治療が遅れる原因になるでしょう。
食事とブラッシング以外の時間はできるだけ装着することが重要です。再装着を忘れないよう、アプリやアラームも活用しましょう。
マウスピースの装着方法が誤っている
マウスピースは、歯に密着して初めて矯正力を発揮します。装着が不十分なままで使用すると、歯が正しく動かず治療が遅れる原因となるのです。装着は必ず手で行い、専用のチューイーを使って隙間を埋めましょう。
抜歯が必要な場合
抜歯が必要なケースでは、抜歯したスペースを埋めるために歯を大きく移動させます。特に、マウスピース矯正では、歯が抜歯した空間に向かって傾斜する現象が発生しやすいため、歯をゆっくりと動かす必要があります。
そのため、治療期間が長くなる傾向にあります。一部の症例ではマウスピース矯正単独では対応できずに、ワイヤー矯正を併用することもあります。詳しくは歯科医師に相談してみましょう。
重度の叢生(そうせい)の場合
叢生とは、歯が重なり合っている状態を指します。八重歯も叢生の一種です。重度の叢生の場合は、歯列全体の拡大や臼歯の後方移動が必要となり、治療に時間がかかることが多いでしょう。
場合によっては抜歯も必要となり、その分治療期間が延びることがあります。
詰め物が取れた場合
治療中に詰め物や被せ物が外れると、再治療が必要となります。その期間はマウスピース矯正治療が一時的に中断となるため、治療期間の延長につながります。
虫歯や歯周病ができた
矯正中に虫歯や歯周病が発生すると、一時的に矯正を中断して治療を優先する必要があります。虫歯治療で歯の形が変わるとマウスピースを作り直すことになり、治療期間がさらに延びるでしょう。
タバコの影響
喫煙は、歯ぐきの血行を悪くし、矯正治療に必要な歯周組織の再生を妨げます。これにより、歯の移動が遅れて治療期間が延びる原因となるのです。
マウスピース矯正の期間を長引かないための注意点
マウスピース矯正の期間を長引かせないための注意点は、以下のとおりです。
マウスピースの装着時間を守る
最も重要なのは、決められた装着時間を守ることです。マウスピース矯正では、装着している時間のみ歯に矯正力がかかるため、装着時間が短いと治療が計画通りに進みません。
マウスピースを取り外す機会が多ければ多いほど、紛失や装着忘れが起こりやすいです。自己管理を徹底し、1日20時間以上の装着を心がけましょう。
マウスピースがフィットしているか確認する
新しいマウスピースに交換する際は特に、マウスピースがきちんと歯にフィットしているかを確認することが大切です。マウスピースが浮いている場合は、適切な矯正力がかからないため治療が遅れる可能性が高まります。
治療が遅れるだけでなく、歯が計画外の方向に移動する可能性もあるでしょう。この場合、歯の位置を計画内に戻す作業が発生するので、余計な時間がかかります。
マウスピースを装着するときは、必ずチューイーという補助器具を使用しましょう。マウスピースを歯列にはめた後、チューイーを噛んで歯と密着させます。
口内を清潔に保つ
マウスピース矯正期間中は、口内の唾液の流れが妨げられます。そのため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
口腔トラブルが発生すると治療が中断され、期間が長引く原因になるでしょう。日常的に丁寧なブラッシングとデンタルフロスの使用を心がけ、口腔内を清潔に保つようにしてください。
また、マウスピース自体も清潔に保つことが重要です。専用の洗浄剤を使用し、定期的に洗浄しましょう。
歯科医院選びを丁寧に行う
マウスピース矯正では患者さまご自身が装置を管理するため、経験豊富な歯科医師のサポートが不可欠です。経験の浅い医師では治療が長引くリスクがあるため、実績豊富な医院を選びましょう。
特に、矯正中にトラブルが発生した際に迅速かつ適切に対応できる医師の存在は、治療期間を最短に保つために大切です。矯正治療に関する疑問や不安を気軽に相談できる環境を整えている医院を選ぶことで、安心して治療を進められます。
マウスピース矯正と他の矯正の期間比較
マウスピース矯正と他の矯正治療の期間は、大きく異なることはほとんどありません。
ただし、口内の状態によって異なりますので、詳しくは歯科医院へ問い合わせてみましょう。マウスピース矯正と他の矯正期間の目安は、以下のとおりです。
マウスピース矯正の治療期間
通常、マウスピース矯正にかかる期間は約1年から3年程度です。歯の移動速度や治療内容によって多少の差がありますが、概ねこの範囲で治療が行われます。
ただし、患者さまご自身がマウスピースを毎日決められた時間装着することが治療の進行に大きく影響するため、注意が必要です。
表側ワイヤー矯正の治療期間
表側ワイヤー矯正の治療期間も、1年から3年程度が一般的です。歯を動かすためにワイヤーとブラケットを使用し、定期的に調整して歯を移動させます。装置が目立つことを気にする方もいますが、装置が固定式なので治療の効果が得られやすいです。
裏側ワイヤー矯正の治療期間
裏側ワイヤー矯正(舌側矯正)の治療期間も、1年から3年程度となります。表側のワイヤー矯正と同様にワイヤーを使用しますが、歯の裏側に装置を装着します。
まとめ
マウスピース矯正の治療期間は、歯を動かすため期間が1年から3年程度、歯を固定させる保定期間も同程度必要となるのが一般的です。
ただし、治療期間は個々の症例や歯並びの状態によって異なります。部分矯正であれば治療が早く終了することもありますが、全顎矯正ではさらに時間がかかる場合もあるでしょう。
治療を長引かせないためには、マウスピースの装着時間を守ること、適切な装着方法を心がけることが重要です。定期的な歯のチェックや衛生管理も欠かせません。
歯科医師と密に連携し、計画的に治療を進めていきましょう。
マウスピース矯正を検討されている方は、愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、一般歯科や小児歯科、ホワイトニング、インプラント、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひ参考にしてください。