こんにちは。愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」です。
ひどい虫歯になると、抜歯をしなくてはならないケースが多いです。抜歯をする場合に気になるのは、歯がなくなった後はどうするのかということではないでしょうか。
本記事では、抜歯の必要性や費用、抜歯後の処置について解説します。また「ひどい虫歯になったけど、抜歯をしたくないから」と放置した場合にはどうなるのか、抜歯をしなくてもいいケースはあるのかについても併せて解説します。
「ひどい虫歯になっているが処置に悩んでいる」という方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ひどい虫歯の症状とは
虫歯は、重症度によってCO~C4に分類されます。このうち、ひどい虫歯と言われるのはC3とC4です。
C3とは、歯の神経まで虫歯が進行した状態のことです。神経にまで進行しているため、何もしなくても強い痛みを感じるようになります。痛み止めがないと生活できなかったり、温かいものもしみたりする場合は、C3まで進行している可能性があります。
C4は、歯根まで虫歯が達した状態のことです。歯の根まで進行したことで歯の神経は死に、痛みは一旦治まります。そのため、治ったと思う方もいるでしょう。
しかし、放置していると、歯の根の先に膿が溜まっていくことで再び強い痛みが発生します。免疫力が下がったタイミングで突然強い痛みが出ることもあるでしょう。
また、顔が腫れあがったり、痛みで食べ物が噛めなくなったりすることもあります。
ひどい虫歯は抜歯が必要?
ひどい虫歯は、放置していても自然に治ることはありません。多くのケースで抜歯が必要となりますが、必ずしも抜歯するわけではありません。
C3の虫歯の場合は、根管治療を行えば歯を残せることがあるでしょう。C4まで達した虫歯の場合は、根管治療での改善は見込めず抜歯が必要となるケースが多いです。
歯を抜けばその先生えてくることはないので、歯を抜くのに慎重になる歯科医院は多いです。
しかし、抜歯して感染源を取り除けば、他の健康な歯に悪影響が及ぶのを防げます。また、現在では抜歯をした後の治療法に様々な選択肢があるため、放置するリスクを考慮して抜歯が選ばれることも少なくないでしょう。
ひどい虫歯を抜歯するときの費用
ひどい虫歯を抜歯しなければならない時に、気になるのが費用でしょう。虫歯の抜歯には、保険が適用されます。詳しい費用は、以下のとおりです。
初診代
初診の場合は初診代がかかります。保険適用の3割負担で3,000~4,000円程度が相場です。虫歯の状態を確認するための基本検査やレントゲン撮影、診断料も追加されるため、他の治療目的で受診した場合よりも高くなる傾向にあるでしょう。
抜歯の処置は後日になることが多いですが、ひどい虫歯の場合はすぐに抜歯へ移ることもあります。
抜歯代
抜歯代は、保険適用の3割負担で3,000〜7,000円程度が相場ですが、これは抜歯のみの金額です。抜歯後は抜けた歯を補うための治療を行うので、選択した治療法ごとの施術費用が上乗せされます。
インプラントなど保険適用外の治療を選んだ場合には、プラスで数万円~数十万円かかる点を理解しておきましょう。
ひどい虫歯を抜歯したあとの対応
ひどい虫歯を抜歯した後には、抜けた部分を補う必要があります。歯が抜けた状態で放置すると、抜けた箇所に歯が移動して歯並びが悪くなったり、咀嚼や会話がしにくくなったり、日常生活に影響を及ぼすからです。
また、抜いた場所によっては顔貌が変化することもあります。ひどい虫歯を抜歯した後には、主に次の処置が選択されます。
インプラント
インプラントとは、顎の骨に人工歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工歯を取り付ける治療です。天然歯と同様の見た目と噛み心地を再現することが可能で、審美性・機能性に優れている点が特徴です。
耐久性が高く、寿命は10年以上とされており、他の治療方法と比較して長持ちする点はメリットと言えるでしょう
しかし、自費診療のため費用が高額になります。1本あたり30〜40万円程度が相場です。また、他の治療法と比較して治療期間が長く、半年〜1年程度かかるのが一般的です。
そのため、治療期間を確保できない場合には治療が難しいかもしれません。
ブリッジ
ブリッジとは、失った歯の両隣の歯を支えにして、橋渡しするような形で歯を補う治療方法です。ブリッジの寿命は一般的に7〜8年とされており、インプラントと比べればやや劣るものの、長い期間抜けた歯を補えるでしょう。
ブリッジは、使用する素材によっては保険が適用されます。保険適用の場合は、欠損歯1本あたり2〜3万円で治療が可能です。保険適用外の場合は、施術する箇所や素材にもよりますが5~20万円程度かかります。
ブリッジの寿命には、ブリッジをかける両隣の歯が大きく影響します。また、両隣の歯はブリッジをかける前に削る必要があります。ご自身の歯を削ることに抵抗がある方には、向いていないと言えるでしょう。
部分入れ歯
部分入れ歯とは、歯を失った部分にのみ入れ歯を入れる方法です。残っている歯に金属のフックを掛けて安定させます。部分入れ歯も保険で作製できるため、5,000円~1万5,000円程度で治療が可能です。
しかし、ブリッジやインプラントに比べて、しっかりとした噛み心地は得られにくいというデメリットが存在します。寿命も5年程度が一般的で、経年劣化しやすいとされています。
ひどい虫歯をそのまま放置するリスク
ひどい虫歯でも「抜歯をしたくないから」と放置する方がいます。
しかし、虫歯は放置しても自然には良くなりません。進行して様々なリスクを伴います。
ひどい虫歯をそのまま放置するリスクは、次の通りです。
顎の骨に炎症が起こる
顎の骨まで虫歯菌が進行すると、顎骨骨髄炎になり、痛みや腫れ、倦怠感、発熱などの症状が起こる恐れがあります。細菌が歯根の奥深くまで達して膿が溜まると、顎の骨の中に細菌が巣をつくるため、歯だけでなく顎の骨の中でも炎症が起こるのです。
全身症状が出る
虫歯を放置すると、細菌が血管に侵入して血流に乗り、全身に運ばれることがあります。脳や心臓に細菌が入ると、脳卒中や心筋梗塞などの命に関わる病気のリスクを高めることがわかっています。
虫歯を放置することは、口腔内以外にも重大な健康被害を引き起こす可能性があるということを覚えておきましょう。
歯を失う
虫歯を放置し続けると、歯を失うことになるでしょう。虫歯が進行すると歯がボロボロになり、歯の神経も腐っていきます。神経が死ぬと歯の痛みは消失しますが、痛みが消えた後も虫歯は進行し続けるのです。
虫歯が大きく進行し、根管治療でも改善が望めない場合は抜歯が必要になるでしょう。
ひどい虫歯でも抜歯しなくていいケース
ひどい虫歯でも、抜歯をしなくてもいいケースがあります。
抜歯をするかしないかは、歯科医院によって判断が違う場合があります。「抜歯をする必要があると言われたけれど、別の歯科医院では抜歯不要と言われた」という方もいます。抜歯をしたくない場合には、別の歯科医院を受診してみるのも良いでしょう。
また、C3レベルの虫歯なら、抜歯をせず根管治療のみで改善する可能性が高いです。歯冠が虫歯によって大きく溶けている場合には、抜歯が必要になるでしょう。
まとめ
ひどい虫歯の場合は、抜歯が必要となるケースが多いです。保険が適用されるため、検査や抜歯のみであれば1万円程度で受けられます。
しかし、抜歯後は歯を補う治療が必要なため、追加で費用がかかるでしょう。保険適用外の治療であるインプラントや、ブリッジ・入れ歯で保険適用外の素材を選んだ場合には、高額な費用がかかります。補完のための治療は、予算に合わせて選ぶと良いでしょう。
虫歯の程度によっては抜歯をせずに治療できることもあるため、気になる方は歯科医院に相談してみてはいかがでしょうか。
重度の虫歯の治療を検討されている方は、愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」にお気軽にご相談ください。
当院では、一般歯科や小児歯科、ホワイトニング、インプラント、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひ参考にしてください。