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歯科コラム column

「最近入れ歯がよく動くんだよね、、、」 「以前に比べて取れ易くなったんだよね、、、」

歯科コラム2022/06/14

名東区の歯医者、西山歯科・院長、岩瀬です。

「最近入れ歯がよく動くんだよね、、、」
「以前に比べて取れ易くなったんだよね、、、」

調子が良かった入れ歯も年々変化を起こしてくる事がよくあります。
入れ歯が落ちる、外れる原因ってなあに?
対策としてどうしたらいいか?よくご質問があります。

入れ歯で時々起こる問題として、「落ちてくる」、「外れる」というのがあります。入れ歯が落ちてくると食事が不便なだけでなく、人と話す時も気になってしまいます。

入れ歯が落ちたり外れたりしてしまう方は、それがもはや当たり前に思えてしまっているかもしれませんが、必ず何か原因が隠れています。特に入れ歯を作ってから何年も経っている方は、一度歯医者で入れ歯の具合を見てもらった方が良いと思います。

今回は入れ歯が落ちたり外れたりする原因、そして対策についてご紹介していきます。

 

1.入れ歯が落ちる、または外れる場合の原因

 

入れ歯が落ちたり外れたりする原因はいくつかありますが、部分入れ歯か総入れ歯かによっても原因が違ってきます。

 

①部分入れ歯が落ちる・外れる原因

 

a.金具が合っていない

部分入れ歯は、残っている歯に「クラスプ」と呼ばれる金具を引っ掛けて入れ歯を安定させます。ですが、着脱を繰り返していくうちに、クラスプがだんだんと開いてきて緩くなり、入れ歯が動きやすくなってしまいます。

また、何らかの原因でクラスプが変形してしまっている場合や少しだけ金属疲労で折れている場合もあり、しっかりと固定がされませんので、入れ歯が動いたり、落ちたりしてしまいやすくなります。

 

 

b.金具のかかる歯自体がグラついている

部分入れ歯の金具がかかる歯が歯周病などでぐらついてくると、入れ歯もそれに合わせて動いてしまいます。入れ歯が入ると固定効果で逆に動揺が無くなるが、入れ歯を外すと動いて気になる場合もあります。

 

 

②総入れ歯が落ちる・外れる原因

 

a.入れ歯の面積が小さすぎる

総入れ歯が安定する原理というのは、粘膜との吸着力です。そのため、入れ歯が粘膜を覆う面積が小さいと、吸着がうまく得られず、外れやすくなります。
それぞれの方の骨の隆起や形態が違うので、困難なケースもあります。

b.入れ歯の面積が大きすぎる

逆に入れ歯が大きすぎても外れる原因になります。入れ歯が覆う面積が多くて、粘膜のよく動く部分まで覆っていると、口を動かすたびに入れ歯も動いて外れてしまい、外れてしまいます。
作業工程の中で一番いい場所を目指して作成しますが、お口の動きや筋肉の状態で揺らされてします事も日常臨床では起こることがあります。

 

 

c.噛み合わせに問題がある

噛み合わせもバランスが取れていることが大切です。どこか一箇所の噛み合わせが悪いだけでも、噛んだ時にバランスが崩れ、外れてしまうことがあります。
例えば右だけで噛んでいれば、当然擦り減りが起こりバランスをとろうとして筋肉量も左右で変化し取れ易い方に作用してします事もあります。

 

 

d.歯茎が痩せてしまい、内面が合わなくなった

歯を失って年月が経つにつれ、あごの骨が吸収し、痩せていきます。歯茎も同時に痩せてしまうので、入れ歯を作った頃とは粘膜の形が変わり、合わなくなってきて入れ歯が外れやすくなります。

e.人工歯の位置がよくない

入れ歯の人工歯の位置がよくない場合にも入れ歯が外れやすくなることがあります。人工歯は筋肉の調和のとれた位置にないと、外れてしまいやすいのです。

例えば人工歯が内側に寄り過ぎていても外側に寄り過ぎていても外れやすくなります。前歯が出っ歯になっている場合も外れやすくなります。この原因に関しては、作業工程でのテクニカルエラーなので作り変えが必要になります。

f.唾液の減少

唾液は、入れ歯と粘膜を吸着するのに必要不可欠です。それゆえ、唾液が少ないと吸着が悪くなってしまいます。

 

2.入れ歯が落ちる、外れる問題に対する対処法として

 

入れ歯が落ちる・外れる場合、原因をまず突き止め、それに合った対処を行う必要があります。

 

①部分入れ歯の場合

 

a.クラスプ(金具)が合っていない場合

クラスプの調整する、もしくはクラスプを作り直して交換することで、再度安定させることが可能です。

b.クラスプのかかる歯自体に問題がある場合

入れ歯を支える歯があまりにもぐらぐらな場合には抜歯をし、他の歯に支えを求めることになります。人工的な歯をクラスプに補強する場合もありますので、抜歯後、心配の方は一度事前に治療計画を確認しておく事をおすすめします。

 

②総入れ歯の場合

 

a.入れ歯の大きさが問題の場合 大きすぎる場合には縁を削って、適正な大きさに調整する、小さい場合には材料を足して面積を広くするか、入れ歯を作り直した方がいい場合もあります。

b.噛み合わせが問題の場合 問題の部分の噛み合わせを調整していきます。

c.内面が合わなくなっている場合

歯茎が痩せて内面が合わなくなったケースに対しては、入れ歯の内面に材料を足して歯茎にぴったりと合わせ直すことで対処が可能です。ですが、入れ歯自体が古くなっている場合には作り直したほうが良いケースもあります。

d.人工歯の位置に問題がある場合

入れ歯を作り直して歯の位置を変える必要があります。最初の作成段階のテクニカルエラーにはなるので、完成の前に一度シテキを行い噛み合わせや配列に問題がないか確かめる事をお勧めします。

e.唾液の減少が原因の場合

まずは口の中の乾燥を起こしている原因を突き止めます。もし全身的な病気や服用薬の副作用などが原因の場合、それに対する対処をかかりつけの医師と相談する場合があります。

唾液腺をマッサージすることなどで改善が見られることもありますが、改善が難しい場合には、人工唾液などを使用する場合もあります。