こんにちは。愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」です。
インビザラインは少しずつ形の異なるマウスピースに交換しながら、歯並びを整えていく治療方法です。インビザライン矯正で使用するすべてのマウスピースを治療開始前に作製します。
インビザライン矯正を早く終わらせたいため、マウスピースの交換を早めることを考える方もいるかもしれません。
しかし、インビザラインのマウスピースの交換を早めるとさまざまなリスクがあります。
今回は、インビザラインのマウスピースの交換を早めることはできるのか詳しく解説します。マウスピースの交換を早めるリスクについても解説しますので、インビザライン矯正中の方や、インビザラインを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
インビザラインのマウスピースの交換を早めることはできる?
インビザラインのマウスピースの交換を自己判断で早めることはできません。なぜならば、自己判断でマウスピースの交換を早めるとさまざまなリスクがあるからです。
マウスピースの交換を早めることで起こり得るリスクは、次の通りです。
トラブルを引き起こす可能性がある
インビザラインでは綿密に治療計画を立て、マウスピースの交換時期を決めています。そのため、勝手にマウスピースの交換時期を早めると、トラブルを引き起こす可能性が高いです。
特に起こり得るトラブルは歯槽骨に対するダメージです。治療計画通りに歯が動いていないタイミングでマウスピースを交換すると、無理な力が歯槽骨に加わり、ダメージを与える可能性があります。
ほかにも歯茎が下がるといった審美的な問題を引き起こす可能性もあります。
痛みが出る可能性がある
マウスピースの形は1枚1枚異なります。装着中のマウスピースで動かすべき位置まで歯を動かしきれていない状態でマウスピースの交換を早めると歯に過度な力が加わり、痛みが出る可能性があるのです。
痛みによってインビザライン治療が進まなくなる可能性もあるでしょう。
治療期間が延びる可能性がある
マウスピースを交換するタイミングを早めると治療期間が延びる可能性があります。歯が計画の位置まで移動していない状態で新しいマウスピースに交換しても、マウスピースがフィットせず、歯を動かすことができない可能性があるのです。
早く治療を終わらせたいからとマウスピースを交換するタイミングを早めても、結果として治療期間が延びては本末転倒でしょう。
インビザラインのマウスピースの交換時期
インビザラインのマウスピースの交換時期は歯並びの状態によって異なりますが、1〜2週間に1回が一般的です。
インビザライン矯正では、1枚のマウスピースで歯を約0.25mm移動させます。そのため、マウスピースを交換すれば、早く歯を動かせると考える方もいるでしょう。
しかし、マウスピースの交換時期を早めると歯や歯槽骨に負担がかかる可能性があります。歯や歯槽骨に負担をかけないように歯を動かそうとすると、1か月に1mm程度の移動がベストでしょう。
インビザラインのマウスピースの交換時期を決定する要素
インビザラインのマウスピースの交換時期は、どのように決まるのでしょうか。
インビザラインのマウスピースの交換時期を決定する要素は、次の通りです。
歯並び
マウスピースの交換時期を決定する要素のひとつは、歯並びの程度です。歯を大きく動かす必要がない軽度の症例の場合、マウスピースの交換日数は短いでしょう。
一方で、乱ぐい歯など歯を大きく動かす必要がある場合や歯がねじれている場合には、マウスピースの交換日数が長くなるでしょう。
マウスピースの装着時間
マウスピースは1日20〜22時間装着する必要があります。マウスピースを長時間装着できていれば、治療計画よりも歯が早く動くため、交換するタイミングを早められる場合があるかもしれません。
しかし、マウスピースの装着時間が短いと治療計画通りに歯が動かないため、交換日数は長くなるでしょう。
代謝
歯を動かすときには顎の骨の吸収と再生といった新陳代謝を利用しています。そのため、代謝がいいと歯が動くスピードが早い傾向があるのです。そのため、代謝がいい方はマウスピースの交換日数が短くなる可能性があるでしょう。
代謝のよさは年齢が大きく関係しています。年齢が若い人ほど代謝がいいため、マウスピースの交換タイミングを早められるかもしれません。
歯茎の状態
歯茎が健康な方は歯が動きやすいため、マウスピースの交換時期を早めることができるかもしれません。
一方で歯茎が不健康だったり、何かしらのトラブルを抱えていたりすると、歯が動きにくいため、マウスピースの交換日数は長くなります。
インビザラインのマウスピースの交換を早めるためには
インビザラインのマウスピースの交換を早めたいと考える方もいるかもしれませんが、なによりも計画どおりに治療を進めることが重要です。
インビザライン矯正を計画どおりに進めるためには、次のことを意識しましょう。
歯科医師の指示を守る
インビザライン矯正を計画どおりに進めるためには、歯科医師の指示を守ることが重要です。
特に守るべきなのが、装着時間です。上述のとおり、マウスピースは1日20~22時間装着する必要があります。計画どおりに歯を動かすためにも、装着時間は守りましょう。
また、飲食時にマウスピースを取り外さないなど、マウスピースの取り扱いを誤ると破損や変形の原因になります。マウスピースが破損・変形すると、計画どおりに歯を動かせません。歯科医師の指示通り、マウスピースを取り扱いましょう。
定期検診を受ける
インビザライン矯正中は定期的に歯科医院で検診を受け、計画どおりに歯が動いているか、虫歯などの口腔トラブルは起こっていないかをチェックしてもらいましょう。
矯正治療中に虫歯や歯周病になると、矯正治療を一時中断しなければならないケースもあります。虫歯・歯周病の治療を終えてから矯正治療を再開するため、そのぶん治療期間が延びることもあるでしょう。
定期的に検診を受けていれば、虫歯などの口腔トラブルが起こっていても、早期発見・早期治療が可能です。
口腔ケアを適切におこなう
インビザライン治療中は特に口腔ケアを念入りにおこない、虫歯や歯周病を予防しましょう。上述のとおり、インビザライン矯正中に虫歯・歯周病になると治療期間が延長になる可能性があります。
インビザラインのマウスピースは取り外しができるため、食事だけでなく歯磨きもしやすいです。食後はしっかりと歯磨きをしてからマウスピースを装着しましょう。
また、マウスピースのお手入れも重要です。マウスピースのお手入れを怠ると細菌が繁殖して、虫歯や歯周病の原因になります。
マウスピースを洗浄する際は水かぬるま湯を使用しましょう。熱いお湯で洗うと変形の原因になります。定期的に洗浄剤を使用するのもよいでしょう。
まとめ
今回は、インビザラインのマウスピースの交換を早めることはできるのか解説しました。
インビザラインのマウスピースの交換を早めてはいけません。マウスピースの交換を早めると、歯槽骨に影響を与えることや痛みが出ることがあります。また、治療期間が延びることもあるでしょう。
そのため、歯科医師に指示された時期にマウスピースを交換することが重要なのです。マウスピースを決められた時間装着し、決められた時期に交換することでインビザライン矯正を計画どおりに進めることができるでしょう。
インビザラインを検討されている方は、愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」にお気軽にご相談ください。