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歯科コラム column

インビザライン矯正後にリテーナーを装着する理由と注意点を解説!

歯科コラム2024/02/23

こんにちは。愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」です。

インビザライン矯正とリテーナー

インビザライン矯正後は、リテーナー(保定装置)を用いて歯の位置を安定させる必要があります。

今回は、インビザライン矯正後にリテーナーの装着が必要な理由を詳しく解説します。リテーナーを使用するときの注意点もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

リテーナーとは?

リテーナーを持つ人

リテーナーは、矯正治療で歯の移動が終わった後に、歯並びを固定するために装着する保定装置です。治療が終わった直後はまだ安定しておらず、時間の経過とともに元の位置に戻ろうとします。

この現象を後戻りと呼びますが、後戻りを防ぐためにリテーナーを装着するのです。リテーナーは、ワイヤー矯正やインビザライン矯正など、どのような矯正治療の後でも必要です。

リテーナー自体に歯を動かす力はなく、歯並びを変化させることはありません。後戻りが起きた場合に、歯の位置を修正することは可能でしょう。ほんの少しのズレであれば、リテーナーを装着することで本来の位置に戻せます。

リテーナーの種類

リテーナーにはいくつか種類があります。それぞれの特徴を解説します。

ビベラリテーナー

ビベラリテーナーは、インビザラインで用いられることが多いリテーナーです。透明なマウスピースタイプで、外見はインビザラインのマウスピースとほとんど変わりません。

透明で目立ちにくいことや、着脱が可能で清掃しやすいことが特徴でしょう。データを基に作るので違和感がないといった特徴があります。

ただし、噛みしめる力が強すぎると破損することがあります。歯ぎしりや食いしばりの癖がある方や、硬いものを好む方は注意が必要です。

ベッグタイプリテーナー

ベッグタイプリテーナーは、歯の表面をワイヤーで囲い込むリテーナーです。歯列全体を覆うことができ、固定力が高いことが特徴です。抜歯した場合など、大掛かりな治療の保定に使用される傾向があります。

しかし、ワイヤーが前面にあるので目立ちやすく、審美性は劣ります。ワイヤーに食べカスが詰まりやすいことがデメリットでしょう。また、装着感がやや強く、慣れるまで違和感を覚えることもあります。

ホーレータイプリテーナー

ホーレータイプリテーナーはベッグタイプと似た構造ですが、前歯部を固定するためのものです。奥歯の固定力は弱く、前歯だけの固定で十分と判断された場合に用いられます。

リンガルリテーナー

リンガルリテーナーは、歯の裏側に金属ワイヤー直接貼り付けて固定するリテーナーです。固定式なので取り外しはできません。

メリットは歯並びを安定させる効果が高いこと、歯の裏側に装着するので審美的に問題がないことです。見えにくく磨きにくいので、汚れや歯石が付着しやすいことがデメリットでしょう。

インビザライン矯正後にリテーナーを装着する理由

歯並びがいい人

リテーナーを装着する理由は、インビザライン矯正後の歯を安定させるためです。矯正治療では歯を支えている歯茎や顎の骨、歯の根を覆っている歯根膜などに力を加えます。歯の位置が安定するまでには時間がかかり、その間は歯が元の位置に戻りやすいのです。

歯の移動が終わった直後は後戻りのリスクが高く、リテーナーで安定させる必要があります。特に、抜歯して歯を大きく動かした矯正治療の後は、リテーナーの装着期間が長い傾向があります。

リテーナーの1日の装着時間は?

リテーナーの1日の装着時間イメージ

インビザライン矯正後のリテーナーは、1日約20時間装着するよう指示されることが多いです。治療直後の数か月間は歯が安定していないため、リテーナーを終日装着する必要があるでしょう。

基本的には、食事や歯磨きの時間を除いて、就寝時もリテーナーを装着し続けます。

治療からある程度時間が経過すると、歯が徐々に安定してきます。夜間のみ装着するなど、徐々に装着時間を減らすことができるでしょう。

リテーナーの装着時間を自己判断で短縮すると、後戻りするリスクが高まります。インビザラインで整えた歯並びが最も後戻りしやすいのは、治療終了後の最初の数か月から半年間です。

この期間にリテーナーの装着時間が不十分だと、歯が元の位置に戻り始めるので歯科医師の指示に従って装着しましょう。

リテーナーの装着期間は?

リテーナーの装着期間イメージ

インビザラインのリテーナーの装着期間は、一般的に1~3年が目安です。数年間装着する必要がありますが、矯正治療によって得られた歯並びや咬み合わせの状態を維持するために重要です。

歯の移動にかかった期間と同程度とする歯科医院も多いです。例えば、矯正治療を1年間行った場合、保定期間も1年程度です。

ただし、歯の動きや安定するまでの期間は個人差が大きいため、歯科医師の指示に従うことが大切です。リテーナーの装着期間が足りずに後戻りが起きると、再度矯正治療を行う必要があるでしょう。

リテーナー装着に関する注意点

リテーナー装着に関する注意点イメージ

リテーナーを装着する際は、いくつかの注意点を守らなければなりません。一つずつ確認しましょう。

装着したまま飲食しない

着脱可能なリテーナーの場合、基本的に食事の際は外す必要があります。食べカスがリテーナーと歯の隙間に詰まると、虫歯や歯周病のリスクが高まるためです。食べ物を噛む力でリテーナーが傷つき、破損する可能性もあるでしょう。

リテーナーを外して食事を楽しみ、食後は口腔ケアをしっかり行ってから再び装着してください。

装着時間を守る

着脱できるリテーナーの場合、効果を最大限に得るには、指示された装着時間を守る必要があります。歯科医師から指示された装着時間を確保できるように努力しましょう。

装着期間を自己判断で短くしない

リテーナーを装着していても、当然ですが矯正治療のように歯が動くことはありません。リテーナーの効果を実感しにくいため「もう大丈夫ではないか」と自己判断で装着期間を短くする方もいるでしょう。

リテーナーは、装着時間だけでなく装着期間もしっかり守る必要があります。効果が感じられないからと自己判断で中断せず、歯科医師の指示に従って装着を続けてください。

リテーナーを清潔に保つ

リテーナーを清潔に保つことは、虫歯や歯周病を予防し、口腔環境を保つために非常に重要です。飲食後は、通常の口腔ケアとあわせてリテーナーの洗浄も行いましょう。

着脱可能なリテーナーの場合は、外した状態で流水を使用して洗浄します。詳しいお手入れ方法は歯科医院で教えてもらえます。

固定式のリテーナーの場合も、しっかりと汚れを除去してください。歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやワンタフトブラシなどの細いブラシを使用すると清掃しやすいです。

痛むときやリテーナーが破損したときは歯科医師に相談する

保定期間中も、リテーナーを正しく装着できているか、想定通りの効果が得られているかを確認するため、定期的に歯科医院を受診する必要があります。矯正治療中ほど頻繁ではありませんが、3〜6ヶ月に1回受診することが多いです。

リテーナー装着時に痛みを感じたり、リテーナーが破損したりした場合は、放置せずに早めに歯科医院を受診しましょう。次回の予約が遠い日付の場合は、連絡して早めてもらってください。

痛みや破損に適切に対処しなければ、後戻りする、痛みが強くなってリテーナーを装着できなくなるなどのトラブルにつながる危険性があります。

まとめ

インビザライン矯正が終わった人

インビザライン矯正後の歯は、不安定で動きやすい状態です。歯が安定するまでの間、歯を固定しておくのがリテーナーの役割です。

インビザラインで用いられることが多いリテーナーは透明で目立ちにくく、取り外しができます。インビザライン矯正でマウスピースを使用していれば、マウスピースの取り扱いに慣れているので違和感なく使用できるでしょう。

リテーナーは、矯正後の歯の位置を固定するための装置です。積極的に歯を動かすものではないので、矯正治療中とは違い効果を実感しにくいかもしれません。

しかし、装着を怠ると、せっかく治療で移動した歯が元に戻ってしまうリスクがあります。歯科医師の指示に従い、装着が必要と判断された期間内は必ずリテーナーを装着するようにしましょう。

インビザライン矯正を検討されている方は、愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」にお気軽にご相談ください。