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歯科コラム column

インビザライン治療で痛いと感じるタイミングと原因、対処法を解説!

歯科コラム2023/10/13

こんにちは。愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」です。

インビザラインを手に持っている男性

「歯列矯正って痛いイメージがあるけど、インビザラインはどうなの?」「インビザライン治療中に痛いと思ったらどうすればいいんだろう……」など、インビザラインに関するお悩みをお持ちの方もいるのではないでしょうか。

インビザラインは、取り外し可能な透明のマウスピースを使った歯列矯正です。痛いと感じずに矯正治療を受けたいと考えている場合、インビザラインを検討している方もいるのではないでしょうか。

今回は、インビザラインで痛いと感じる原因とタイミング、痛いと感じたときの対処法をご紹介します。

インビザライン治療は痛い?

クエスチョンマークが描かれている吹き出し

インビザライン治療は、比較的痛いと感じにくい治療方法だといわれています。歯を動かす仕組みが関係しているでしょう。

インビザラインは、透明なマウスピースを1〜2週間ごとに交換して歯並びを整える治療です。症状によって異なりますが、平均40〜50枚、多い場合は80枚程度のマウスピースを使用して徐々に歯を動かします。

1枚のマウスピースで動かせる歯の距離は、0.25mm程度です。少しずつ形の違うマウスピースに交換することで、理想の歯並びを目指します。

歯列矯正の痛み

歯列矯正には、ワイヤー矯正やインビザライン以外のマウスピース矯正など、いくつかの種類があります。

インビザラインは、ほかの治療法と比較して痛みが少ない治療方法といえるでしょう。インビザラインは強い力をかけて一気に歯を動かす治療ではなく、複数のマウスピースを使用して段階的に歯を動かすためです。一度に強い力がかからないため、痛いと感じにくいとされています。

しかし、痛みの感じ方には個人差があります。インビザライン治療中に痛いと感じることもあるでしょう。

インビザライン治療で痛いと感じるタイミングと原因

口元に手を当てている険しい表情の女性

インビザライン治療で痛いと感じるタイミングは、以下のとおりです。

・矯正力がかかったとき

・装置が口内に触れたとき

・歯が後戻りしたとき

・マウスピースを着脱するとき

それぞれ解説します。

矯正力がかかったとき

上述しましたが、インビザラインはマウスピースを使用して徐々に歯を動かす治療方法なので、痛いと感じにくいです。

しかし、歯が動いていることには変わりないので、歯が動く痛みを感じる場合があります。矯正力をかけて歯を動かしたときに痛みが出る理由は、歯根膜が関係しています。

歯根膜は、歯の根と顎の骨の間に存在する膜です。食べ物を噛んだときに、顎の骨を衝撃から守るクッションのような役割を果たしています。

ワイヤーやマウスピースなどの矯正装置によって歯を移動させる際は、歯根膜が伸縮します。歯根膜に矯正力がかかって伸縮したことで、痛いと感じるのです。

特に、新しいマウスピースに交換したタイミングに痛いと感じることが多いです。マウスピースを交換したばかりの時期は、現在の歯並びとマウスピースの形の差が大きいので、痛いと感じやすいといえます。

装置が口内に触れたとき

インビザライン治療で使用するマウスピースが、歯茎や舌、口内の粘膜に当たって痛いと感じる場合があります。マウスピースの縁が尖っていて唇の裏や歯茎に当たることが原因で、痛いと感じることが多いでしょう。装置が口内にある違和感を、痛いと認識することもあります。

また、インビザライン矯正では、症状に合わせてアタッチメントを使用することがあります。

アタッチメントとは、歯の表面に装着する樹脂でできた突起物です。歯にかかる力を調整する、マウスピースのフィット感を高めるなどの役割を果たします。通常アタッチメントの上からマウスピースを装着するため、アタッチメントが口内に触れることはありません。

しかし、食事中はマウスピースを外すため、アタッチメントが頬や歯茎に触れて痛いと感じる場合があるでしょう。アタッチメントが触れたことで、傷や口内炎ができる可能性もあります。

装置が口内に触れることで痛いと感じるのは、インビザライン治療開始直後が多いです。

歯が後戻りしたとき

インビザライン矯正に限らず、取り外し可能なマウスピース矯正では、しっかりと歯を動かすために矯正装置の装着時間が定められています。インビザラインの場合、1日20〜22時間の装着が推奨されています。

装着時間を守らなかった場合や、自己判断でマウスピースの装着を長期間中断した場合、動かした歯がもとの位置に戻ろうとする後戻りが起きるでしょう。

後戻りすると、現在の歯並びとマウスピースに大きなズレが生じます。後戻りした歯がマウスピースに強く当たり、痛いと感じるかもしれません。

後戻りが起きると、痛いと感じるだけでなく、歯列が変化してマウスピースを装着できなくなることがあります。治療計画を立て直さなければいけない場合や、治療期間が延びる場合があるでしょう。

マウスピースを着脱するとき

マウスピースを着脱するときに、痛いと感じる場合があります。

特に、アタッチメントを装着した場合、着脱の際にアタッチメントがマウスピースに引っかかりやすいです。マウスピースの着脱時に指や爪が歯茎に食い込む、唇を巻き込むなどすると、一時的に痛いと感じるかもしれません。

マウスピースを着脱する際の痛みは、着脱に慣れると改善されることが多いです。

インビザライン治療中に痛いと感じたときの対処法

歯の治療器具と歯の模型

インビザライン治療中に痛いと感じたときの対処法は、以下のとおりです。

・硬い食べ物を避ける

・マウスピースを削る

・矯正用ワックスを使用する

・痛み止めを服用する

・歯科医師に相談する

それぞれ解説します。

硬い食べ物を避ける

新しいマウスピースに交換した直後は、マウスピースによって歯が圧迫され痛いと感じやすいです。そのため、咀嚼時に痛いと感じるでしょう。

硬い食べ物を噛むと強い痛みを感じる可能性があるため、柔らかい食べ物を選んでください。痛みがなければ、通常時と変わらない食事をしても問題ありません。

マウスピースを削る

マウスピースの縁が尖っていて痛いと感じる場合、マウスピースを削って縁を丸めることで痛みが解消されるでしょう。

マウスピースの縁が尖っている場合、歯科医院を受診して削ってもらってください。「縁を削るだけなら自分でもできそう」と思うかもしれませんが、ご自身で削ることは避けましょう。

適切に削れなければ、さらに尖る可能性があります。また、削りすぎてマウスピースが破損・変形する可能性もあるでしょう。ご自身ではうまく削れたと感じても、矯正力が適切にかからなくなっている場合もあります。

必ず歯科医院を受診して対応してもらいましょう。

矯正用ワックスを使用する

アタッチメントが当たって痛いと感じる場合や、何度も同じ場所に装置が当たって傷や口内炎ができる場合は、矯正用ワックスを使用してください。アタッチメントの突出を和らげる効果が期待できます。

矯正用ワックスは、粘土のような素材でできた一時的な保護剤です。ご自身で簡単に取り付けることができ、飲み込んでも問題ありません。

歯科医院で購入できるので、歯科医師に相談するとよいでしょう。

痛み止めを服用する

インビザライン治療は痛みの少ない治療方法だといわれていますが、我慢できないほど痛いと感じる場合は痛み止めを服用してください。

可能であれば、歯科医院を受診して処方してもらいましょう。市販されている痛み止めには、歯の移動を遅らせる成分が入っている場合があります。

受診することが難しく、すぐに痛み止めを服用したい場合は、歯科医師に連絡して相談しましょう。

歯科医師に相談する

インビザラインに限らず、すべての矯正治療で歯が動くときは痛いと感じる方が多いです。歯が動いている証拠なので、過度に心配する必要はありません。

しかし、あまりに痛みが長く続く場合や、痛みが悪化する場合は、我慢せず歯科医師に相談しましょう。後戻りが起きていてマウスピースが合っていない、マウスピースが変形しているなど、何らかのトラブルが起きている可能性があります。

自己判断でマウスピースの装着を中断することや、無理にマウスピースを装着することは避けてください。

まとめ

インビザラインを手に持っている女性

インビザラインは少しずつ歯を動かすため、痛みが少ない魅力的な治療方法です。

しかし、インビザラインに限らずすべての矯正方法で、歯が動く際は痛いと感じるでしょう。インビザラインの場合、新しいマウスピースに交換したタイミングで歯が動く痛みを感じることが多いです。多くの場合、数日で痛みは落ち着くでしょう。

痛みが長く続く場合や、痛みが悪化する場合は、歯科医院を受診してください。

インビザラインを検討されている方は、愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」にお気軽にご相談ください。