こんにちは。愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」です。
前歯がV字・八の字・90度にねじれている状態を捻転歯といいます。歯の表面が正しい方向に向かずねじれて回転した状態で、ねじれの程度には個人差があり状態は様々です。
捻転歯に悩む方は意外と多く、見た目にも大きく影響するため、笑顔に自信が持てないという方もいるでしょう。
この記事では、前歯のねじれをインビザラインで治療可能か解説します。インビザラインで治療するメリットや注意点、費用、期間についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
前歯がねじれる原因
そもそも、なぜ前歯がねじれてしまうのでしょうか。捻転歯は前歯に見られることが多く、ほとんどが子どもの頃に形成されます。前歯のねじれは乳歯から永久歯に生え変わる時に現れやすく、顎の成長・歯のバランスなど様々な要因が重なることで引き起こされます。
子どもだけでなく大人になってから前歯がねじれることもあり、予防することが難しいケースがほとんどです。
ここでは前歯がねじれる原因について解説します。
歯が生えるスペースが足りない
前歯のねじれの多くは、歯がきれいに並ぶスペースが不足していることが原因で起こります。生まれつき顎が小さい場合や、永久歯が乳歯より大きい場合、限られたスペースに生えるために永久歯がねじれることがあります。
また、大人になってから前歯がねじれる原因には、親知らずが他の歯を押しているということが挙げられます。
乳歯が抜けず長く残ってしまった
乳歯が残った状態で永久歯が生えてきた場合、乳歯が邪魔になり永久歯がねじれることがあります。
基本的に乳歯は無理に抜かず、自然に抜けるのを待つことを勧められます。無理に引っ張ると歯茎を傷つけたり、歯の根っこが歯茎の中で折れて残ったりするリスクがあるためです。
しかし、場合によっては歯科医院で抜歯が必要になるケースもあるでしょう。乳歯が抜けていない状態で永久歯が生えてきた場合や、食事のときに痛みがあるといった場合は早めに歯科医院を受診して相談してください。
乳歯のむし歯
乳歯のむし歯が進行すると、歯の根の部分に膿が溜まることがあります。永久歯が歯の根の部分に溜まった膿を避けて生えてくることで、歯が生える位置がずれ、ねじれに繋がります。
そのうち生え変わるからといって乳歯のむし歯を放置せず、歯科医院で定期的に検診や治療を受けることが大切です。
日常生活の癖
先天的な骨格や歯の生え変わるスピードだけでなく、日常生活の癖が原因で前歯がねじれることがあります。幼少期の指しゃぶりや爪を噛む癖は、指で歯を押し続けるため、前歯が前に出る・上下の歯が噛み合わない・前歯がねじれるといった症状を引き起こします。
また、大人でも舌で歯を押し付ける癖や歯ぎしりをする癖があると、歯並びに影響して前歯のねじれにつながることがあります。口元の癖だけではなく、頬杖をつく、姿勢が悪いといった全身の歪みから歯並びに影響が出るケースもあるでしょう。
矯正治療で歯並びが治っても、こうした日常生活の癖が続いていると、後戻りの原因にもなります。治療開始時に意識して改善できるよう心がけましょう。
歯の自然な移動によるもの
大人になってからも歯並びは変化します。むし歯や歯周病、歯の欠損、歯ぎしりなどによって噛み合わせが悪くなり、数年かけて徐々に歯並びが変化することは珍しくありません。
前歯は目立つため、前歯だけがねじれてきたように感じますが、実際は歯列全体のバランスが崩れているケースも多いので注意しましょう。
前歯のねじれをそのままにするリスク
前歯のねじれは見た目だけでなく、衛生面や機能面でトラブルを引き起こす可能性が高くなります。
前歯のねじれをそのままにすると、以下のようなリスクがあります。
見た目がコンプレックスになる
前歯がねじれていることで見た目がコンプレックスになる方もいるでしょう。「笑顔に自信が持てない」「歯を見られるのが嫌で会話が苦手」といった悩みを抱える方は少なくありません。
歯並びに影響を与える
前歯がねじれることで隣の歯との間にスペースができ、空いたスペースに歯が倒れ込んだり傾いたりするリスクがあります。前歯のねじれは他の歯にも悪い影響を与えるのです。
上下どちらかの前歯がねじれることで、上下の歯が噛み合わず、前歯でものを噛み切ることが難しくなることもあります。前歯でものを噛み切れず、歯に強い力が加わると割れたり欠けたりする可能性もあります。
むし歯や歯周病になるリスクが高まる
前歯がねじれていると他の歯に重なることがあります。歯と歯が重なると歯ブラシが行き届かなくなり、むし歯や歯周病になるリスクが高まるのです。
インビザラインで前歯のねじれは治療できる?
インビザラインでは大人はもちろん、子どもの前歯のねじれも治療できます。
ただし、軽度〜中等度のねじれが対象となり、重度のねじれの場合はワイヤー矯正や外科手術など他の治療が必要なケースがあります。自分の前歯のねじれがどの程度なのか、歯科医院でカウンセリングを受けて確認してください。
インビザラインで前歯のねじれを治療するメリット
インビザラインで前歯のねじれを治療するメリットは、以下のとおりです。
目立ちにくい
インビザラインで前歯のねじれを治療する大きなメリットは、ワイヤー矯正に比べて目立ちにくいことです。従来のワイヤー矯正では金属製の矯正装置を使用することが多く、口を開けたときに目立つ点がデメリットといえます。
一方、インビザラインでは透明なマウスピースを使用します。そのため、口を開けたときでも目立ちにくいのです。
痛みや違和感が少ない
ワイヤー矯正の場合、歯の表面に矯正器具を装着し、ワイヤーに強い力を加えて歯を動かします。そのため、痛みが生じる場合があるのです。また、歯の表面に装着した器具が口の粘膜や舌と擦れて傷や口内炎ができることがあります。
一方、インビザラインではマウスピースを装着して少しずつ歯を動かすため、一度に大きな矯正力がかからず痛みが少ないといわれています。また、マウスピースは薄く滑らかであるため、装着時の違和感も少ないといわれているのです。
金属アレルギーの心配がない
インビザラインではプラスチック製のマウスピースを使用します。金属製の装置を使わないため、金属アレルギーの方でも安心して治療を受けることができます。
取り外しができる
インビザラインのマウスピースは自分で取り外すことができます。そのため、矯正治療前と同じように食事や歯磨きができるのです。マウスピースを取り外して歯磨きができるため、口腔内を清潔に保ちやすいでしょう。
インビザラインで前歯のねじれを治療する場合の注意点
インビザラインで前歯のねじれを治療する場合、注意すべきこともあります。
インビザラインで前歯のねじれを治療する場合の注意点は、以下のとおりです。
重度のねじれには対応できない場合がある
一般的にインビザラインで治療できる前歯のねじれは軽度〜中等度の症例です。重度のねじれには対応できない可能性があるため注意してください。
自己管理が必要
インビザライン矯正で使用するマウスピースは取り外しができることがメリットですが、矯正治療の結果が自己管理に大きく左右される点には注意しましょう。
具体的には1日20〜22時間マウスピースを装着し、1〜2週間ごとにマウスピースを交換します。この装着時間と交換周期をしっかり守るよう心がけましょう。
全体の矯正が必要になるケースがある
前歯のねじれの治療を希望する方の中には、部分矯正を希望される方がいます。
しかし、前歯だけでなく歯列全体に問題があるケースも多いです。前歯だけの問題であれば部分矯正で治療が可能ですが、歯列全体に問題がある場合には全体の矯正が必要になることを理解しておきましょう。
歯科医院でカウンセリングを受けて、自分の歯並びの状態を確認してください。
インビザラインで前歯のねじれを治療する場合の期間
インビザラインで前歯のねじれを治療する場合にかかる期間には個人差があり、ねじれの状態や歯の移動速度、マウスピースの装着時間などによって変わります。一般的に部分矯正は全体矯正に比べて治療にかかる期間が短くなるでしょう。
インビザラインで前歯のねじれを治療する場合の治療期間の目安は、以下のとおりです。
・部分矯正:数ヶ月〜1年程度
・全体矯正:6ヵ月〜2年程度
ねじれの状態や歯の移動速度を変えることはできませんが、マウスピースの自己管理を徹底することで治療期間が延びないようにすることはできます。できるだけ短い期間で治療できるよう、マウスピースの装着時間や交換周期は守りましょう。
インビザラインで前歯のねじれを治療する場合の費用
インビザラインは保険が適用されないため、費用は自己負担になります。
インビザラインで前歯のねじれを治療する場合の費用の目安は、以下のとおりです。
・部分矯正:30万〜80万円程度
・全体矯正:70万〜100万円程度
歯科医院によって費用は異なるため、カウンセリングの際に大まかな費用を確認しておくことが大切です。
まとめ
前歯のねじれは見た目だけでなく、噛み合わせの悪化やむし歯・歯周病などの口腔トラブルの原因になります。放置すると他の歯にも悪い影響を与えるため、歯科医院で相談しましょう。
軽度〜中等度の前歯のねじれであれば、インビザラインで治療できます。インビザラインは目立ちにくく、痛みや違和感が少ない矯正方法です。また、マウスピースを自分で取り外せるため、ふだんどおりに食事や歯磨きができます。
インビザラインで前歯のねじれを治療する場合、部分矯正であれば数ヶ月〜1年程度で治療できます。治療にかかる費用は歯科医院によって異なります。また、ねじれの状態にもよるためカウンセリング時に確認してください。
前歯のねじれは放置しても治ることはありません。治療することでむし歯のリスクを減らし、噛み合わせを改善できるでしょう。
インビザラインを検討されている方は、愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」にお気軽にご相談ください。