こんにちは。愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」です。
矯正治療の中でも、インビザライン矯正は口内炎ができにくいといわれています。
しかし、マウスピースの縁やアタッチメントが粘膜に当たることで、口内炎ができることもあります。
この記事では、インビザライン矯正中に口内炎ができる原因と予防法について解説します。
目次
口内炎とは?
口内炎とは、頬や唇、舌など口内の粘膜に起こる炎症の総称のことです。口内炎と一言で言ってもさまざまな種類があり、それぞれ原因が異なります。
ここでは、口内炎の種類と原因、症状について解説します。
アフタ性口内炎
アフタ性口内炎は、免疫力が低下することでできる口内炎のことです。食生活の乱れやストレス、睡眠不足など、生活習慣の乱れによって起こりますが1週間~10日ほどで自然に治ることがほとんどです。
アフタ性口内炎は、インビザライン矯正のマウスピースの刺激によってできる口内炎ではありません。
しかし、免疫力が低下すると繰り返す傾向があります。インビザライン矯正中も生活習慣を整え、ストレスを溜めないことが大切です。
カタル性口内炎
カタル性口内炎とは、矯正器具や入れ歯などの刺激によって傷ができ、その傷に細菌が入ることでできる口内炎のことです。粘膜部分が赤く腫れたり水ぶくれができたりします。
特に、歯の表面に装置を装着するワイヤー矯正の場合にできやすいといわれています。インビザライン矯正でも、マウスピースの縁やアタッチメントなどで傷ができると、カタル性口内炎につながることがあります。
ウイルス性口内炎
ウイルス性口内炎とは、ヘルペスやカンジタなどのウイルス感染で起こる口内炎のことです。水ぶくれが口内にいくつもできる、高熱が出るなどの症状が出ます。
免疫力が低下しているとできやすいですが、特に抵抗力が弱い高齢者や小さなこどもにできやすいでしょう。
アレルギー性口内炎
特定の食べ物や薬、金属などのアレルギーが原因でできる口内炎のことを、アレルギー性口内炎といいます。口内の粘膜が赤く腫れる、口内炎ができるなどの症状だけでなく、手足に発疹が出る、体調が悪くなるなど、全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。
インビザライン矯のマウスピースはポリウレタン製で、このアレルギーを発症する方はほとんどいません。インビザライン矯正が原因でアレルギー性口内炎ができる可能性は低いでしょう。
インビザライン矯正中に口内炎ができる原因
インビザラインで使用するマウスピースは薄くなめらかなため、ワイヤー矯正よりも口内炎ができにくいといわれています。インビザライン矯正を始めたことによって、口内炎ができやすくなるというわけではありません。
しかし、マウスピースは異物であるため、刺激によって口内炎ができることがあります。ここでは、インビザライン矯正中に口内炎ができる原因について解説します。
マウスピースの縁が当たっている
マウスピースが頬や唇、舌に触れると、刺激によって粘膜に傷がつき口内炎ができることがあります。このような場合、マウスピースを研磨することで口内炎の原因を取り除けます。縁が当たっていると痛むことが多いので、歯科医院を受診して相談しましょう。
アタッチメントの刺激
アタッチメントとは、歯の表面に取り付ける突起物です。マウスピースと歯の密着度を高めるために使用します。アタッチメントの上からマウスピースを装着するため、アタッチメントの刺激で口内炎ができることは少ないです。
しかし、食事や歯磨きなどでマウスピースを外した際は粘膜に触れます。粘膜を傷つけると口内炎ができることがあるでしょう。
口内環境の変化
インビザライン矯正では、常にマウスピースの矯正力が歯にかかっています。そのため、口内が敏感な状態になり、マウスピースの軽い刺激でも口内炎ができることがあるでしょう。
また、インビザライン矯正で歯を移動させる途中段階では、一時的に歯と歯の間に隙間が空き、歯並びが悪くなることがあります。磨き残しができたり噛み合わせが変化したりすることで、口内炎ができる場合もあります。
治療のストレス
インビザライン矯正はマウスピースを交換しながら徐々に歯並びを整えるため、ワイヤー矯正よりも違和感や痛みは少ないです。
しかし、新しいマウスピースを装着した時は違和感、痛みを覚えることがあります。また、長時間マウスピースを装着しなければならないことにストレスを感じるかもしれません。
ストレスを感じると、免疫力が低下するので口内炎ができやすくなります。
マウスピースのアレルギー
インビザライン矯正で使用するマウスピースは、アレルギーの出にくいポリウレタンという素材が使われています。それでも、マウスピースが原因でアレルギー症状が出る方もいます。
マウスピースにアレルギーが出ると、マウスピースが触れている部分に口内炎ができるだけでなく、全身に影響を及ぼすことがあります。放置すると症状が悪化する場合もありますので、すぐに歯科医院を受診しましょう。
インビザライン矯正中の口内炎を予防するには
口内炎は、生活習慣の乱れや免疫力の低下によって起こります。インビザライン矯正中の口内炎を予防するには、以下のポイントに注意するとよいでしょう。
栄養バランスのよい食事を心がける
口内炎は、栄養が偏っているとできやすくなります。インビザライン矯正中の口内炎を予防するには、栄養バランスのよい食事を心がけるとよいでしょう。
栄養素の中でも、特にビタミンが不足すると口内炎ができやすいといわれています。ビタミンBが含まれる豚肉やブロッコリー、バナナ、ビタミンCが含まれるフルーツやピーマンなどを意識して取り入れてみてください。
食事で足りない栄養素がある場合は、サプリメントを活用してもよいでしょう。
ストレスを溜めない
ストレスは万病のもととも言われますが、口内炎の原因にもなります。仕事や人間関係、家庭の問題、環境の変化など、どなたにもストレスはあるものですが、うまく発散してストレスを溜め込まないようにしましょう。
運動をする、趣味を楽しむなど、休みの日は好きなことを楽しむとよいでしょう。
睡眠時間の確保
睡眠時間が短くなると、免疫力が低下し口内炎ができやすくなるといわれています。風邪をひきやすい、体がだるく疲れやすいなど健康を害するおそれもあるため、毎日6~8時間は睡眠時間を確保してください。
禁煙する
タバコに含まれる成分によって免疫力が低下するため、喫煙習慣がある方は口内炎ができやすいといわれています。タバコは歯茎の血行を悪くさせる作用もあるため、健康な方よりも口内炎や歯周病にもなりやすいでしょう。
インビザライン矯正中は禁煙しなければいけないというわけではありませんが、お口の健康を守るためには禁煙するのが理想です。
インビザライン矯正中に口内炎ができたときの対処法
ここでは、インビザライン矯正中に口内炎ができたときの対処法について解説します。
歯科医院を受診する
インビザライン矯正中に口内炎ができる原因はさまざまですので、まずは歯科医院を受診しましょう。口内炎の原因がマウスピースにある場合、マウスピースを調整してもらえます。
インビザライン矯正のマウスピースは縁が尖らないよう研磨されていますが、実際にお口の中で使用してみると縁が粘膜に当たり、口内炎ができることがあります。
ご自身でマウスピースを切ったり削ったりすると、マウスピースの形が変わってうまく歯が移動できない可能性があります。そのため、自己判断でマウスピースを調整せず、必ず歯科医院を受診しましょう。
マウスピースを調整してもらっても、すぐに口内炎が治るわけではありません。口内炎は1週間~10日かけてゆっくり治るものですので、その間は歯科医院で処方してもらった薬を塗布しましょう。
刺激物を避ける
口内炎は外部の刺激を受けると痛みが出やすいので、刺激のある食事は避けてください。キムチなどの香辛料を使った辛いもの、ポン酢やかんきつ類などの酸っぱいもの、熱いものは控えましょう。
口内を清潔に保つ
インビザライン矯正のマウスピースやアタッチメントが原因で口内炎ができている場合、粘膜部分に傷ができ、その傷に細菌が入り込んで炎症を起こしています。歯磨きが不十分で磨き残しが多くなると、お口の中で細菌が繁殖するので口内炎がなかなか治らないでしょう。
そのため、口内炎ができた場合は、毎日の歯磨きでできるだけ磨き残しを少なくしてください。口内炎の痛みで歯磨きが難しい場合は、できる範囲で歯磨きした後にうがい薬を使用するとよいでしょう。
まとめ
インビザライン矯正中に口内炎ができる原因は、マウスピースやアタッチメントによる刺激や口内環境の変化などです。ワイヤー矯正と比べるとインビザライン矯正は口内炎ができにくいといわれていますが、口内炎ができた場合はまずは歯科を受診しましょう。
口内炎が痛いからといってマウスピースを外していると、インビザライン矯正がうまくすすまないかもしれません。多くの場合、マウスピースの調整や口内炎の薬を処方してもらうことで改善されます。
インビザライン矯正中の口内炎でお悩みの方は、愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」にお気軽にご相談ください。