こんにちは。愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」です。
チューイーは、インビザライン矯正のマウスピースを装着する際に使う道具です。弾力性のあるシリコンのロール状のチューブですが、実はインビザライン矯正を成功させるうえで重要な役割を果たします。
インビザライン矯正を受ける患者さまは、チューイーが何のために使われるのか、どのように使うかを正しくする必要があります。
今回は、インビザライン矯正のチューイーが果たす役割や使用するメリット、使用方法、チューイーがない時の対処法について解説します。
目次
チューイーとは?
チューイーは、インビザライン矯正のマウスピースを歯にぴったりとフィットさせるために用います。インビザライン矯正のマウスピースは、治療を開始する前に治療計画に合わせて複数製作されますが、1~2週間に1回のペースで交換します。
新たなものを初めて装着した場合でも痛みは生じにくいですが、まだ馴染んでいないマウスピースは歯から浮きやすいです。マウスピースが浮いていると矯正力がかからないため、歯が動きません。
そこで、マウスピースを装着した後にチューイーを噛んでマウスピースを歯にフィットさせます。特に、マウスピースを交換したばかりの時はマウスピースが浮きやすいので、長くチューイーを噛む必要があるでしょう。
チューイーは歯科医院だけではなく、ネット通販でも購入可能です。2個ずつ小分けにされていたり、フレーバー付きだったりと使いやすいように工夫されています。2個セットで数百円で販売されているのが一般的です。
フレーバー付きのものであれば、長く噛まなければいけなくても飽きずに使用できるでしょう。使い続けられるようにご自身が好きなものを選んでください。
チューイーを使用している時に痛みを感じる方もいますが、歯がマウスピースとまだ合っていない状態であるためです。それでも、チューイーを使ってマウスピースをフィットさせることは大切なので、噛む力や時間を調節して徐々に馴染ませるようにしてください。
マウスピースが歯にフィットすることで、痛みは徐々に解消されます。
インビザライン矯正中にチューイーを使用するメリット
「チューイーを噛むのが面倒くさい」「チューイーを噛むのを忘れてしまった」という方もいるでしょう。新しいマウスピースに交換したばかりのときは、チューイーを20分以上も噛み続ける必要があるため、少し手間がかかります。
しかし、以下のような理由からチューイーを使用することが大切です。
計画通りに治療が進みやすくなる
しっかりとマウスピースがフィットしていると感じていても、実際はそうではないことも少なくありません。マウスピースが浮いたまま装着し続けても歯は動かないので、結果的に治療期間が長くなることもあるでしょう。
特に歯が重なっていたり、アタッチメントをつけていたりする場合はマウスピースが浮きやすいです。
治療計画通りに歯を動かすために、新しいマウスピースを装着しはじめた時はチューイーを忘れずに使用しましょう。
歯の周辺組織の代謝がアップする
チューイーを噛むことで顎の骨や歯茎が動くため、血行がよくなります。歯の周辺組織の代謝が促進されて、歯が動きやすくなります。
チューイーを使用するタイミングと使用方法
チューイーを使うのはマウスピースを装着した直後です。最もマウスピースがフィットしにくいのが新しいマウスピースを装着しはじめたタイミングです。
マウスピース交換後の数日間は、就寝前に20~30分かけて使用しましょう。3~4日たてばマウスピースが馴染むので、それ以降のチューイーの使用は数分程度でかまいません。
チューイーの使用方法
チューイーは、以下の手順で使用してください。
1.マウスピースを装着する
2.チューイーを前歯で噛む
3.奥歯に向かって徐々にチューイーをずらして噛む
4.2つのチューイーを奥歯で噛む
5.隙間がないか鏡でチェックする
マウスピースを両手の親指と人差し指で持ち、前歯から奥歯へ向かってゆっくりはめましょう。歯に馴染ませるように、指でマウスピースを押してください。
次に、上下の前歯でチューイーを噛みます。チューイーを噛みきるようなイメージでしっかり噛んでください。前歯でしっかりと噛めたら、横にチューイーをずらして噛みます。
奥歯は、2つのチューイーを使って左右のバランスを意識しながら噛んでください。最後に、鏡で歯とマウスピースの間に隙間がないかチェックしてください。
隙間があった場合は、再度チューイーを使います。
手順通りチューイーを使用したにもかかわらずマウスピースが浮いてしまう場合は、マウスピースが歯に合っていない可能性があります。こうした場合は、前に使用していたマウスピースを装着して後戻りを防ぎ、早めに歯科医師に相談しましょう。
チューイーのお手入れ方法
チューイーは消耗品です。
しかし、1回きりではなく、10日~2週間ほど使い続けられます。お口に入れるものなので清潔に保つことは非常に大切です。
使用後はチューイーを水洗いして乾燥させてください。その後、マウスピースのケースやプラスチックのケースなどに入れて保管しておくとよいでしょう。
チューイーの交換時期
チューイーは繰り返し使用できますが、弾力がなくなったり穴があいたり、裂けたりした場合は交換してください。基本的には役目を果たせなくなったら交換ですが、10日~2週間くらいが目安です。
チューイーがない場合は
「外出時にチューイーを忘れた」「チューイーがなくなった」といった場合にチューイーを使わないでいると、マウスピースがフィットしていない状態で過ごすことになります。長時間そのままでいると矯正治療が進まないだけではなく、後戻りする可能性もあります。
チューイーが手元にない場合は、チューイーの代わりになるものを使用しましょう。
いくつかご紹介しますが、それらはあくまで代用品にすぎず、チューイーと全く同じ役割を果たすことは難しいです。チューイーよりもマウスピースをフィットさせるのに時間がかかることもあるでしょう。
チューイーは弾力がなくなったり穴があいたりして交換するだけではなく、小さいので失くすこともあります。いつでも新しいものを使えるように、多めに購入してストックしておきましょう。
チューイーの代わりに使えるものは、以下のとおりです。
割り箸
割り箸は硬いため、チューイーの代わりになります。
ただし、チューイーとは異なりマウスピースを傷つけてしまう可能性があります。そのため、ガーゼなどで包んで噛むとよいでしょう。
赤ちゃん用の歯がため
赤ちゃん用の歯がためは、元々噛むために作られているので使い勝手がよいです。素材がシリコンの場合は、マウスピースを傷つけることもありません。
奥歯には使用しにくい形状の場合もあるので、工夫して使いましょう。
タオル
ある程度の厚みのあるタオルなら、チューイーの代わりになります。大きいタオルでは噛みにくいので、ハンドタオルのような小さいものがよいでしょう。
ガーゼ
ガーゼは薄いですが、丸めて噛むとチューイーの代わりになります。
まとめ
チューイーは、インビザライン矯正のマウスピースを歯にフィットさせるために欠かせないものです。マウスピースがぴったりと合っていないと歯は動かないため、治療を計画通りに進めるために必ず使用しましょう。
新たなマウスピースを装着しはじめた時はマウスピースが浮きやすいので、特にその期間はしっかりとチューイーを噛むようにしてください。
マウスピースの交換直後は長い時間噛む必要があるため、疲れてしまったり面倒になったりするかもしれません。そんな時はフレーバーや香り付きのものを試してみてください。
インビザライン矯正を検討されている方は、愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」にお気軽にご相談ください。