こんにちは。愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」です。
「インビザラインのマウスピースがフィットしない」「浮いている感じがするけど対処法がわからない」など、お悩みの方もいるのではないでしょうか。インビザラインとは、マウスピース型の矯正装置を装着して歯並びを整える矯正治療です。
マウスピースが浮いた状態では計画どおりに歯が動かず、矯正治療が長期化する可能性や、マウスピースの作り直しが必要になる可能性があります。マウスピースが浮く場合、自己判断で対処するのではなく、歯科医師と相談して適切に対処することが重要です。
今回は、インビザラインが浮く原因について解説します。浮いたときの対処法もご紹介するので、インビザライン治療中の方はぜひ参考にしてください。
目次
インビザラインが浮く原因とは?
インビザラインが浮く原因は、装着時間の不足やマウスピースの変形などが挙げられるでしょう。インビザラインが浮く原因は、以下のとおりです。
新しいマウスピースに交換した
新しいマウスピースに交換した直後は、浮くことがあります。インビザラインのマウスピースは現状の歯並びから少しずれて作られており、ずれが矯正力をかけることで歯を移動させます。
歯を動かすためにわずかなすき間があるため、マウスピースが浮くことがあるでしょう。数日装着すれば歯になじみ、浮きは収まります。
2〜3日装着してもインビザラインが浮く場合は、歯科医師に相談しましょう。
治療計画と実際の歯の動きがずれている
インビザライン矯正では、治療開始前に歯の動きをシミュレーションし、治療計画を立ててマウスピースを作成します。
しかし、治療計画と実際の歯の動きがずれている場合、マウスピースが浮く可能性が高いです。浮いたまま治療を進めると、交換を繰り返すことで浮きが悪化する可能性があります。
インビザライン治療中は定期的に歯科医院を受診し、計画どおりに歯が動いているか、マウスピースが歯にフィットしているかを確認してもらいましょう。
マウスピースが変形・破損している
マウスピースの着脱回数が多い場合や、取り扱いが適切ではない場合、マウスピースが変形して浮くことがあります。
マウスピースは弾力性のあるシリコン素材で作られています。頻回な着脱、不適切な使用・保管などによって負担がかかり、変形・破損することがあるのです。
マウスピースの変形・破損に気づいた場合は、迅速に歯科医師へ相談してください。また、歯ぎしり・食いしばりなどの癖はマウスピースの変形・破損の原因になります。歯ぎしり・食いしばりの癖がある方は、治療開始前に歯科医師に相談しましょう。
装着時間が短い
マウスピースの装着時間が短いと、インビザラインが浮くことがあります。インビザライン治療で歯並びを整えるには、1日20〜22時間マウスピースを装着しなければなりません。食事や歯磨きのとき以外は、常に装着しなければならないでしょう。
治療開始直後は違和感があり、慣れるまではマウスピースの装着を負担に感じるかもしれません。
しかし、装着時間を守らないと計画どおりに歯が動かず、治療期間の長期化や追加費用の発生につながる可能性が高いです。
ゴムの力が強すぎる
インビザライン治療では、嚙み合わせや顎の位置を調整するために、上下のマウスピースにゴムをかける「ゴムかけ」を行う場合があります。ゴムにはさまざまな種類があり、歯並びや噛み合わせの状態によって歯科医師が選択します。
ゴムの力が強すぎると、マウスピースがゴムに引っ張られて浮くことがあるでしょう。
歯の形状や大きさが揃っていない
歯の形状や大きさなどが揃っていないと、インビザラインが浮きやすいです。マウスピースはすべての歯を覆うため、一部の歯が小さい・低いなど、不揃いな場合はマウスピースが歯にフィットしないことがあります。
装着時にチューイーを使用していない
チューイーとは、マウスピースを正しい位置にしっかりと装着するための補助具です。チューイーを使用せずに指などで装着すると、見えないすき間が生じます。
すき間の発生はマウスピースが浮く大きな原因で、そのままにすると浮きが悪化する可能性があります。歯で噛んで装着するとマウスピースが変形・破損する可能性が高いため、装着時は必ずチューイーを使用しましょう。
マウスピースに不具合がある
マウスピースに最初から不具合があり、インビザラインが浮くことがあります。マウスピースを作成する工程で、歪みが生じる場合があるためです。
明らかな歪みや破損を発見した場合は、治療を受けている歯科医院に相談してください。
インビザラインが浮いた状態で装着しても大丈夫?
インビザラインが浮いた状態で治療を進めると、さらにマウスピースが合わなくなりさまざまな不具合が生じるかもしれません。インビザラインが浮いた状態のまま装着するリスクについて確認しましょう。
治療期間が延びる
マウスピースが浮いた状態で装着すると、治療前に立てた計画よりも治療期間が長期化する可能性が高いです。マウスピースが浮いた状態で治療を進めると、計画どおりに歯が動かないためです。
治療の進行に伴い、マウスピースの浮きが悪化する場合があります。作り直しが必要な場合は、追加費用が発生する可能性があるでしょう。
マウスピース交換直後の浮きは数日でなくなります。大きく浮く場合や数日経っても浮きが改善されない場合は、早めに歯科医院に相談しましょう。
歯並びが悪化することがある
インビザラインが浮いた状態で治療を続けると歯の動きに乱れが生じ、歯並びが悪化する可能性があります。歯並びを整えるための治療が、かえって歯並びを悪化させることになるのです。
マウスピースの浮きが改善しない場合は、歯科医師に対処法を相談しましょう。
粘膜を損傷することがある
マウスピースが浮いていると、粘膜を損傷するおそれがあります。インビザラインではマウスピースを装着している時間が長いため、浮いたマウスピースの端が長時間粘膜に触れ、傷つく可能性があります。
浮きを放置し、マウスピースが傷ついた粘膜に触れ続けると、傷が悪化して潰瘍(深い傷)になる可能性もあるでしょう。インビザライン矯正中に粘膜に異常が出ている場合は、早めに歯科医師に相談してください。
インビザラインが浮くときの対処法とは?
インビザラインが浮く場合は、マウスピースの使用方法・装着時間を守れているかを確認しましょう。マウスピースが浮く場合の対処法をご紹介します。
装着時間を見直す
インビザライン治療では、歯を動かすために1日20〜22時間マウスピースを装着しなければなりません。装着時間が短いと、マウスピースが浮く原因になるでしょう。
マウスピースが浮く場合は、1日の装着時間が20時間未満になっていないかどうか確認してください。装着時間を守って歯の移動が進むことで、浮きが改善されることがあります。
チューイーを噛む
装着時にチューイーを使用すると、浮きを改善できることがあります。上下の歯にマウスピースを装着したあと、マウスピースを押し込むようにしっかりと噛んで歯に密着させましょう。
浮いている部分は重点的に噛むと密着しやすいです。マウスピースを交換した直後は特に浮きやすいため、15分以上チューイーを噛むとよいでしょう。
歯科医師に相談する
使用方法・装着時間を守っているにも関わらずマウスピースが浮く場合は、歯科医師に相談しましょう。インビザラインが浮く場合は、原因に応じて正しく対処しなければいけません。
間違った対処を行い、歯並びの悪化やマウスピースの作り直しが発生すると、治療計画の修正が必要になります。治療期間が延びて追加で費用がかかる場合もあるため、早めに歯科医師に相談しましょう。
まとめ
インビザラインでは、歯の形状や大きさ、マウスピースの装着時間・使用方法などが影響してマウスピースが浮くことがあります。浮いた状態で装着を続けると、治療期間が延びるだけでなく、歯並びの悪化や口腔粘膜の損傷につながる可能性があるため注意が必要です。
インビザラインが浮く場合は、使用方法・装着時間を見直して2~3日経過を観察してください。浮きが改善しない場合は、早めに歯科医師に相談して適切に対処しましょう。
インビザラインを検討されている方は、愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」にお気軽にご相談ください。