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歯科コラム column

インビザライン治療で歯を削る理由とは?メリットや痛みについて解説

歯科コラム2023/09/05

こんにちは。愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」です。

インビザラインをつける女性

 

「矯正治療では健康な歯を削る」という話を聞いたことがあるのではないでしょうか。歯を削ることで「歯が脆くなるのではないか」「歯が弱くなるのではないか」と不安に思う方もいるようです。実際に歯を削るといっても、ごく軽微なもので、健康被害が発生することはほとんどありません。

今回は、不安な方の安心材料になるように、インビザライン治療で歯を削る理由と、そのメリットや痛みの部分にも着目して紹介していきます。

 

インビザライン治療では歯を削ることがある?

歯を治療中の女性

 

インビザライン治療で歯を削ることはあります。

インビザライン治療で歯を削る処置・施術のことを「ディスキング」や「ストリッピング」、または「IPR (InterProximal Reduction) 」と呼びますが、インビザライン治療を含めマウスピース矯正では、非抜歯法で歯列が動く空間をつくるためのメジャーな処置のひとつです。

便宜抜歯の代わりにスペースを作る方法で、必ずしもすべての症例で実施するわけではありません。特に、空隙歯列(くうげきしれつ)の方などは十分にスペースが確保されているので実施しないことも多いです。

 

インビザライン治療で歯を削る理由

顎の模型を調べる男

 

インビザライン治療で歯を削る理由は大きくわけて「審美的な理由」と「治療的な理由」の2つにわけられます。それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。

 

バランスを整えるため

審美性を高めるために、ディスキングを行うことがあります。日本人は前歯が大きい特徴があるため、歯列を整えてもバランスが不均衡に感じることもあるからです。その場合は、美しい見た目になるように歯の大きさを整えるためディスキングを行なって、歯の大きさを小さくしていきます。

抜歯法は左右対称に最低2本から抜歯しなければなりませんが、ディスキングは必要な箇所を触るだけでいいのでバランスが整いやすいです。

 

歯のスペースを作るため

乱杭歯や上顎前突症(出っ歯)の方は、歯を横並びにさせるほどのスペースがないことがあります。このような場合にはディスキングを行い、少しずつ空間を作っていきます。その空間に歯を移動させて歯列を整えていくために必要な治療です。

 

インビザライン治療で歯を削るメリット・デメリット

黒板に書いたメリットとデメリット

 

インビザライン治療で歯を削ることに関して悩んでいる方は、メリットとデメリットを天秤にかけて考える方が多いのではないでしょうか。それぞれについて、解説していきます。

 

インビザライン治療で歯を削るメリット

インビザライン治療で歯を削る主なメリットを、4つご紹介します。

審美性がすぐれる

インビザライン治療をする方の多くは、歯列が悪いことに悩んでいることが多いです。

ディスキングの最大のメリットは、審美性に優れるという点です。歯の大きさやバランスの微調整ができるので、納得のいく歯列により近づけることができます。

抜歯を回避できる

ワイヤー矯正などでは、健康な歯の便宜抜歯を行うことが多いです。

しかし、インビザライン治療のディスキングでは抜歯することなく空間を確保できるので、苦痛が少なくて済みます。

ブラックトライアングルが改善される

歯の形は元来三角形に近い形をしています。そのため、どんなに歯列がきれいでも歯間に空間ができてしまうのです。

ディスキングで歯の形を四角形に近づけることで、隣接する歯同士の密着度が上がり、ブラックトライアングルの改善につながります。

歯の後戻りがしにくい

後戻りとは、歯列矯正後に元の悪い歯列に戻ってしまうことです。

ディスキングで歯間に空間をつくることで移動後の歯列が定着しやすく、後戻りの予防にもつながります。

 

インビザライン治療で歯を削るデメリット

インビザライン治療で歯を削る主なデメリットを、3つご紹介します。

あくまで健康な歯を削る

あくまで健康な歯を削るため、事実としてエナメル質が薄くなってしまいます。健康被害はないとはいえ、抵抗感がある方はいるようです。

ディスキングで作られるスペースは限られている

すべての症例にディスキングが対応できるわけではありません。

ごく軽微にしか削ることができないため、ディスキングによって作られる空間には限りがあります。場合によっては抜歯と併用することもあります。

一時的な知覚過敏が発生することがある

こちらも個人差がありますが、ディスキング後に水を飲むとしみるような感覚を体験する可能性があります。これらはディスキングの影響で一時的に過敏になっているだけで、経過とともに改善されることが多いです。

 

歯を削る量はどれくらい?

歯の模型をペンで指し示す歯科医

 

人の歯はエナメル質で覆われています。エナメル質は保護的な役割として重要なものですが、人によって2~3mmの厚みがあります。ディスキングは、このエナメル質の厚さに対して、歯の側面を少しだけ削る処置・施術です。

削ると聞くと不安になる方もいらっしゃいますが、虫歯治療のように穴を開けたりするのではなく、0.2~0.3mm程度、最大でも0.5mmにとどめます。そして歯列や歯の大きさなどのバランスを保つために、通常は左右両側で同じ量を削ります。

つまり、ディスキングは1か所を集中的に削るのではなく、歯列全体を観察して広範囲に少しずつ削る方法です。見た目やバランスが大きく変わるということはないので、安心してください。

 

ディスキング後は虫歯になりやすいか?

「ディスキングでエナメル質を削ることにより、虫歯ができやすいのではないか」という疑問を持つ方もいるようです。

たしかに、やすりのような器具で削った直後は歯の表面がざらざらとしているため、汚れや歯垢が吸着しやすいです。そのため、ディスキングを行った際には、歯の表面を滑らかにする施術も合わせて行われています。極端に虫歯になりやすくなるということはないのでご安心ください。

ただし、ただでさえインビザライン治療中はインビザラインと歯の間に汚れが挟まり、虫歯発症リスクが上がってしまいます。フッ素ケアなども定期的に取り入れていくと、虫歯予防により効果的です。

 

ディスキングは保険が適用されるか?

審美的な要素が強い歯列矯正は、一般的にほとんどの症例で保険適用外のケースが多いです。歯列矯正のために行う抜歯やディスキングも自由診療の範疇なので、保険は適用されないと考えておきましょう。

ディスキングに要する費用は、支払いタイミング(セット料金に入っているかなど)によって異なります。治療施設に相談・確認しておきましょう。

 

歯を削るのは痛くないの?

ほおを触りながら何か聞きたそうな男

 

歯を削ること自体は麻酔を使わずに行える処置・施術で、痛みを感じるものではありません。

しかし、歯や歯茎の状態が悪いと、歯肉から微量の出血がみられることや痛みを感じることがあるようです。また、ディスキングの中でも「やすり」のようなもので歯を削る処置をする場合には、ゴリゴリと音が響くことがあるので不快に感じる方もいるでしょう。

辛い痛みをともなう虫歯治療のイメージではないので、ご安心ください。

 

どうしても削りたくない場合は?

エナメル質のほんの3分の1を削るだけだといわれても、失われたエナメル質が復元することはありません。歯を削ることに強い抵抗がある方もいらっしゃるでしょう。

どうしても健康な歯を削りたくないという方は、治療中の歯科医に相談してみましょう。これから治療を検討している方は、カウンセリングの段階で相談すると、よりスムーズにほかの方法を検討することができます。

 

まとめ

歯科医院で笑顔の女性患者

 

今回は、インビザライン治療でのディスキングについて解説しました。

「歯を削る」と聞くと強い抵抗がある方もいるようですが、ディスキングの目的、量、必要性、メリット・デメリットを知ることで、考え方が変わって見えてくることもあるのではないでしょうか。もし、ディスキング適応となった場合は、今回の記事で得た知識を参考に、主治医とよく相談して納得のいく治療を進めてください。

インビザライン治療を検討されている方は、愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」にお気軽にご相談ください。