こんにちは。愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」です。
「インビザライン治療を検討しているけれど実際どうなのだろうか」というお悩みをおもちの方は多いと思います。インビザラインは、世界中で使用されている実績あるマウスピース矯正ブランドのひとつです。
しかし、なかにはインビザライン治療で後悔している方がいらっしゃいます。
今回は、インビザライン治療を後悔した例と原因、対処法やインビザラインのメリット・デメリットを解説します。インビザライン治療で後悔しないか不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
インビザライン治療を後悔した例と原因
インビザラインで歯並びや噛み合わせを整えたのにもかかわらず、後悔している方が少なからずいらっしゃることは事実です。インビザライン治療を後悔した5つの例と原因は、以下のとおりです。
・想定より治療期間が長引いた
・噛み合わせが悪化した
・歯茎が退縮した
・上下の歯の中心がずれている
・満足いく歯並びにならなかった
以下、それぞれ解説します。
想定より治療期間が長引いた
インビザラインをはじめとする矯正治療は、歯の動きを想定して治療計画を策定します。カウンセリングの際は、治療計画や費用・治療期間の目安も提示されるでしょう。
しかし、さまざまな理由から想定した治療期間より長くかかってしまうケースがあります。歯の動きが想定より遅い場合や、歯が違う方向へ移動した場合は、治療期間が長引く可能性が高いです。
また、患者さま側の原因としてあげられるのが、マウスピースを適切に装着できていないことやマウスピースの使用時間が短いことなどが考えられるでしょう。
噛み合わせが悪化した
歯並びは理想どおりになったにもかかわらず、噛み合わせが悪化して「物をうまく噛むことができなくなる」ケースがあります。
噛み合わせが悪くなると、物を噛みにくくなるほかに、顎や消化器官に負担がかかる可能性が高いです。また、噛み合わせが崩れると、全身のバランスが崩れてしまうため、頭痛や肩こりなどのトラブルの原因となります。
矯正治療は、歯並びを整えると同時に、噛み合わせの改善も行うことがあります。歯が予定どおりに移動しないことで噛み合わせが悪化することが原因として考えられますが、歯の動きも予測したうえで治療計画を策定することがポイントといえるでしょう。
歯茎が退縮した
インビザラインで歯茎が下がってしまうことがあります。矯正中に過度な力がかかり、顎の骨が減ってしまうことが原因として考えられるでしょう。
また、歯並びが悪く、もともと骨が少ない部分が歯並びが整うことで目立つケースも少なくありません。歯茎や顎の骨の状態によって退縮するリスクは異なるため、治療前に歯科医師に確認しておくとよいでしょう。
インビザラインの治療中は、マウスピースを装着するため、歯周病になりやすい口内環境です。マウスピースで唾液の循環が悪くなるため、磨き残しがあると歯周病のリスクが高くなります。歯周病は歯茎が下がる原因のひとつといわれているため、しっかり予防しましょう。
上下の歯の中心がずれてしまった
インビザラインで歯並びを整えたのにもかかわらず、上下の前歯の中心がずれてしまう場合があります。
歯並びは上下ともきれいに並んでいても、歯の中心がずれていると審美的に気になる方もいらっしゃるでしょう。骨格に異常がある場合や、1本だけ歯のアーチから外れて飛び出していたり引っ込んでいたりする場合に起こりやすいです。無理な治療計画が策定されていないか、カウンセリングで確認しましょう。
満足いく歯並びにならなかった
治療後の歯並びや噛み合わせが理想と異なり、満足な結果を得られない場合があります。原因として、歯科医師の指示どおりマウスピースを装着しなかった・治療完了後の保定が不十分だった・医師の治療計画とご自身の理想の歯並びにギャップがあったことが考えられます。
理想の歯並びにするために、再治療や別の矯正方法を選択せざるを得ないことも少なくありません。歯科医師とご自身の治療のゴールにずれがないか確認し、治療期間中は使用方法をしっかり守ることがポイントといえるでしょう。
インビザライン治療を後悔しないための対策
インビザライン矯正は費用と期間がかかるため、後悔しないように治療を進める必要があります。インビザライン治療を満足いく結果にするための5つの対策は、以下のとおりです。
・実績のある歯科医師のもとで治療を受ける
・装着時間など治療のルールを守る
・ブラッシングを怠らない
・痛みや違和感を放置しない
・保定装置を指示どおり使用する
以下、それぞれ解説します。
実績のある歯科医師のもとで治療を受ける
インビザラインは、スキャンしたデータをもとに治療完了までの計画が自動的に作成されます。歯科医師は作られた治療計画を確認しながら必要に応じて微調整を行い、マウスピースを発注するのが一般的な流れです。
しかし、シミュレーションどおりに歯が動かないなど、想定外のトラブルにあう場合もあるでしょう。
インビザラインで後悔しないためには、細やかな治療計画と治療中のトラブルに柔軟に対応できる技術力が必要です。治療を受ける際は、インビザラインの経験が豊富な歯科医師のもとで治療を受けましょう。また、治療完了後の歯並びがご自身の理想とずれていないか治療開始前に歯科医師と意見を擦り合わせておくことも大切です。コミュニケーションが不足して理想像にずれが生じると治療完了時に後悔する原因となりかねません。
装着時間など治療のルールを守る
インビザラインの治療中は、歯科医師の指示をしっかり守って使用しましょう。
マウスピースは1日20~22時間の装着を指示される場合が一般的です。また、決められた期間ごとに、ご自身で新しいマウスピースに付け替える必要があります。装着時間を守らなかった場合や、決められた期間で新しいマウスピースに交換しなかった場合、マウスピースが入らない・歯が計画どおりに動かないなどのトラブルが起こる可能性が高くなるため注意が必要です。結果的に治療期間が長引き、再治療となれば費用も余分にかかってしまいます。時間とお金を無駄にしないためにも、歯科医師の指示をしっかり守りましょう。
ブラッシングを怠らない
インビザラインは取り外しが可能のため、ワイヤー矯正と比較してブラッシングしやすい環境にあります。
しかし、マウスピースの手入れやブラッシングが不十分だと、虫歯や歯周病に罹患するリスクは矯正前より高くなるでしょう。
万が一、虫歯や歯周病になってしまうと治療が必要となるため、矯正期間が長くなります。虫歯で歯を削ると歯の形が変わるため、マウスピースが装着できなくなる可能性が高いです。マウスピースを作り直すと費用も多くかかってしまいます。虫歯・歯周病にかからないように、毎日の歯ブラシはもちろん、デンタルフロスやワンタフトブラシなども活用して虫歯や歯周病を予防しましょう。
痛みや違和感を放置しない
インビザラインの治療ではじめてマウスピースを装着した際や新しいマウスピースに交換した際に、違和感や痛みがでる場合があります。
マウスピースとご自身の歯とのずれが大きいことにより一時的にでるもので、次第にやわらいでいく場合が多いです。
しかし、なかには歯茎にマウスピースが強くあたっていることや虫歯や歯周病が進行していることが原因で違和感や痛みがでる可能性もあります。違和感や痛みが続く際は、かならず歯科医院を受診して問題がないか確認してもらいましょう。
保定装置を指示どおり使用する
インビザラインをはじめとする矯正治療は、歯並びや噛み合わせを整える矯正期間が完了したら、後戻りを防ぐための保定期間に入ります。歯が完全に固定されるためには、矯正期間と同じくらいの期間がかかるといわれています。
保定は、保定装置を使用するため自己管理が必要です。面倒になって途中で装着しなくなったり、1日の装着時間が短くなったりすると、後戻りが起こるリスクが高くなります。後戻りが気になり歯並びを再度整えたい場合は、再治療となるため費用や期間がかかります。インビザラインで手に入れた歯並びや噛み合わせをキープするためにも、保定期間中は、かならず歯科医師の指示に従って保定装置を使用しましょう。
インビザラインのメリット
インビザライン治療を選択して後悔しないか不安を抱えている方は多いと思います。
しかし、インビザラインは、世界中で使用されている実績あるマウスピース矯正のブランドです。多くの実績があるインビザラインは、さまざまなメリットがあります。インビザライン治療のメリットは、以下のとおりです。
・ワイヤー矯正と比較して審美性が高い
・マウスピースの着脱ができる
・痛みや違和感が少ない
・食事やブラッシングが今までどおりできる
・ワイヤー矯正と比較して通院回数が少ない
インビザラインは、薄い透明のマウスピースを使用するため、目立ちにくい特徴があります。接客業など人前に立つ機会が多い方にとって、審美性がキープできる点は大きなメリットでしょう。
また、マウスピースは着脱ができるため、必要に応じて外すことも可能です。食事やブラッシングの際は基本的に外す必要があるため、治療前と同じように食事を楽しむことやブラッシングすることができます。
インビザラインをはじめとするマウスピース矯正は、ワイヤー矯正と比較して弱い力で歯を移動させるため、痛みや違和感がでにくい治療法です。マウスピースをご自身で交換していくため、通院も2か月に1回ほどの間隔となるケースが多く、通院の負担が少なく済むでしょう。
インビザラインのデメリット
インビザラインの治療を後悔しないためには、メリットとデメリットも理解したうえで治療を選択するのがよいでしょう。インビザライン治療のデメリットは、以下のとおりです。
・装着時間など自己管理が必要となる
・歯並びによっては治療適応外となる場合がある
・飲食後はかならずブラッシングが必要となる
・治療期間がワイヤー矯正と比較して長くなる
・アタッチメントの装着が必要となる
インビザラインは、取り外しができるため自己管理が必要です。1日20~22時間以上装着する、決められた期間で新しいマウスピースに交換する、食事・ブラッシングの際は外して管理するなどのルールを守らなくてはいけません。取り外しが可能で便利な反面、取り扱いを面倒に感じる方もいらっしゃるでしょう。
また、ワイヤー矯正と比較して矯正力が弱いため、適応症例は限られています。治療期間は、歯の乱れが大きいと2年以上と長期になる場合が多いです。
審美性に優れているインビザラインですが、部分的に強い矯正力が必要な場合、アタッチメントとよばれるボタンのような装置を歯の表面に付けることがあります。アタッチメントは取り外すことができないため、審美性を気にされる方にとってデメリットとなるでしょう。
まとめ
インビザラインは、透明なマウスピースを使用して歯並びや噛み合わせを整えます。目立ちにくく、食事やブラッシングの際は取り外すことができるため、日常生活に支障が少ない矯正法といえるでしょう。
しかし、インビザライン治療で歯並びや噛み合わせが悪化する、虫歯や歯周病にかかる、ご自身の想定していた結果と異なる仕上がりになるなどのトラブルが起こる可能性もあります。トラブルが起こると、インビザライン治療を後悔する大きな原因となるでしょう。
インビザライン治療を選択する際は、カウンセリングでしっかり疑問点や理想の歯並びについて歯科医師と意見を擦り合わせることがトラブル回避のポイントです。また、経験豊富な歯科医師のもとで治療を受け、治療中は歯科医師の指示どおりにインビザラインを取り扱うようにしましょう。
インビザラインの治療期間は長期にわたるため、技術力はもちろん、通いやすく信頼できる歯科医師を選択することが大切です。
インビザライン治療を検討されている方は、愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」にお気軽にご相談ください。