こんにちは。愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」です。
「インビザラインを中断したらどうなるの?」「治療費用は返金される?」といった疑問をお持ちではありませんか。インビザラインを始めたけれど、さまざまな理由によって中断せざるを得ない方もいるでしょう。
本記事では、インビザラインを中断するのはどのようなケースなのか、インビザラインを中断するとどのようなリスクがあるのかなどを解説します。インビザラインの中断をお考えの方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
目次
インビザラインを中断するケースとは
インビザラインを中断する理由は人によってさまざまです。やむ得ない事情もあれば、精神的な問題で続けるのが難しくなる場合もあります。中断の理由によく挙がるのは、以下のケースです。
妊娠・出産
妊娠や出産により、インビザラインを中断しなければならない場合があります。継続が可能なケースもありますが、悪阻や体調不良などでマウスピースの着用が困難になることも多いです。
また、ホルモンバランスの変化で、妊娠中は妊娠性歯肉炎になりやすいです。歯茎の腫れや出血が、マウスピースの装着に影響を与える場合もあります。
出産や育児で通院が難しくなったり、マウスピースの装着時間を守れなかったりする場合、継続は難しいでしょう。
引っ越しや留学
引越しや留学によって、インビザラインを続けられなくなる場合もあります。どちらの場合も、今まで通っていた歯科医院に通えなくなるからです。
引越しの場合は、歯科医院で治療を継続できるように紹介状を書いてくれることがあります。矯正データを引継ぎ、新しい歯科医院で治療を再開できることもあるでしょう。そのため、歯科医師に相談して中断しなくてもいい方法を探しましょう。
留学の場合は、留学先の歯科医院へ紹介状を書いてもらうのは現実的ではありません。年単位の留学の場合は、中断せざるを得ないでしょう。
インビザラインではマウスピースをまとめて作成するため、留学が短期間であれば治療を続けられることもあります。
病気や怪我
病気や怪我の治療を優先させるため、インビザライン治療を中断せざるを得ないことがあります。例えば、マウスピースを装着すると治療に支障が出たり、気分が悪くなったりする場合などは中断が必要と考えられます。
特に、インビザライン治療中に虫歯や歯周病になった場合、矯正を中断する可能性が高いです。虫歯や歯周病を放置すると悪化するため、虫歯や歯周病の治療を優先する必要があるからです。
虫歯や歯周病の治療とインビザラインを並行できる場合もありますが、重度の場合は難しいでしょう。虫歯治療で歯を抜いたり大きく削ったりしたことにより、すでに作製されたマウスピースが適合しなくなる可能性もあります。
口腔内を清潔に保ち、虫歯や歯周病にならないようにすることが大切です。
マウスピースを装着できない
何らかの理由でマウスピースの装着時間を確保できない場合は、インビザライン治療が進まないため中止を決断することもあるでしょう。
インビザラインでは、1日20〜22時間以上マウスピースを装着する必要があります。装着時間が不十分な場合は、歯が治療計画通りに動かないため歯並びが整いません。
マウスピースによる痛みや違和感が強いと、インビザラインの継続が困難になるかもしれません。マウスピースを交換したばかりのときや、マウスピースが合っていないときは痛みや違和感が生じやすく、装着できないと感じる方もいます。
交換直後であれば、2〜3日程度で徐々に慣れてくる可能性があります。時間が経っても不快感が続いている場合は、マウスピースが合っていない可能性があるため歯科医院に相談しましょう。
経済的な負担が大きくなった
インビザラインは保険が適用されないため、治療費が高いです。治療している途中で経済状況が変化して続けられなくなる方もいるでしょう。
例えば、インビザライン中に虫歯になどの別のトラブルが起こると、追加で費用が必要になることがあります。予算を超えた場合は、治療を中断せざるを得なくなるかもしれません。
ストレス
インビザラインは自己管理が重要な矯正方法です。マウスピースの管理・ケアをすることに強いストレスを感じ、継続が難しくなる方も少なくありません。
マウスピースを装着することによる痛みや違和感をストレスに感じ、中断する方もいます。
インビザラインを中断する場合のリスク
インビザラインを中断した場合、以下のリスクが考えられます。
・歯並びが後戻りする
・治療期間が長引く
・噛み合わせが悪くなる
・費用の負担が増加する
・モチベーションが低下する
一つずつ解説していきます。
歯並びが後戻りする
インビザラインを中断した場合に考えられる最も大きなリスクは、歯並びの後戻りです。後戻りとは、矯正で動かして整ってきた歯並びが元の歯並びに戻ることを指します。
インビザライン矯正に限らず、全ての矯正方法の治療中・治療後は後戻りするリスクがあります。
動かした歯を固定するための保定という処置を行わなければ、矯正してきた歯並びが元の状態に戻るかもしれません。
治療期間が長引く
インビザラインを中断すると、予定していた期間よりも治療に時間がかかります。治療を再開した場合でも、中断していた期間分は治療期間が延びるでしょう。
また、治療を中断している間に歯並びが後戻りすることがあります。その場合、後戻りした歯並びを、矯正治療を中断した時の状態まで戻す工程が発生します。
治療を中断した時の歯並びがそのままキープされるわけではないため、最悪の場合は振り出しに戻ったり、マウスピースの再作製が必要になったりします。
噛み合わせが悪くなる
インビザライン矯正を途中で中断することで、噛み合わせが悪くなる可能性があります。インビザラインでは、歯並びだけでなく噛み合わせも考慮して治療計画が立てられます。
治療を中断すると、噛み合わせがズレた状態になることがあるのです。中断している間に後戻りすると、治療開始前よりも噛み合わせが悪化する可能性もあるでしょう。
噛み合わせが悪いと食事がしにくいだけでなく、肩こりや頭痛の原因にもなります。
費用の負担が増加する
治療を中断して再開する際は、追加の費用が発生することがあります。改めて口内の状態を確認し、必要に応じて治療計画を修正し、マウスピースを追加しなければならないためです。治療を始めた時に説明された金額よりも、経済的な負担が増加する可能性があるでしょう。
モチベーションが低下する
一度治療を中断すると、再開した場合でも治療へのモチベーションを保てなくなることがあります。特に、治療を再開するまでに時間がかかると、治療への意欲を再び高めるのが難しくなるでしょう。
インビザラインはワイヤー矯正よりも痛みが少ない矯正方法とされています。
しかし、装着時間を管理したり、食事のたびにマウスピースを洗浄したり、手間がかかることは事実です。「大変かもしれないけどやってみよう」と治療を始めても、途中でマウスピースの管理から解放されると、再治療のモチベーションを保てなくなるかもしれません。
モチベーションの低下は治療の成功に直接影響します。治療がうまく進まなかったり、理想の歯並びにならなかったりする可能性があるでしょう。
インビザラインを中断したら返金される?
インビザラインは治療費用が高額なので、中断した場合に費用が返ってくるのか気になる方も多いでしょう。結論からお伝えすると、インビザラインを中断した場合に費用が返金されるかは、歯科によって異なります。
中断したときの返金についてどのような対応になるのか、あらかじめ確認しておきましょう。すでに契約している場合は、契約書を見たり歯科医院に問い合わせたりして確認してください。
契約を結ぶ前に、インビザライン矯正を中断する際の返金に関する条件などをしっかりと理解しておきましょう。納得した上で治療を開始することが大切です。
まとめ
本記事では、インビザラインを中断するケースや、インビザラインを中断するリスクなどについて解説してきました。やむを得ない理由で中断する場合もありますが、モチベーションをうまく維持できれば続けられる可能性もあります。
治療を続けるのがつらいと感じたら、一度歯科医師に話してみましょう。対処法が見つかったり、気持ちが変わったりするかもしれません。
やむを得ず治療を中断する場合は、中断した際のリスクを理解しておきましょう。
インビザラインを検討されている方は、愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」にお気軽にご相談ください。