こんにちは。愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」です。

すきっ歯を改善したい場合、気になるのは治療方法ではないでしょうか。矯正治療法の一つであるインビザライン治療も、すきっ歯を改善するのに有効な方法です。

今回は、すきっ歯について詳しく解説し、インビザラインでの治療法の特徴をご紹介します。インビザラインですきっ歯を改善したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

すきっ歯とは？

すきっ歯とは、自然な状態で歯と歯の間にすき間が生じている歯並びのことです。専門的には、空隙歯列（くうげきしれつ）といわれます。前歯の真ん中にすき間がある場合は、正中離開（せいちゅうりかい）といいます。

見た目の印象が悪くなることを気にして、矯正治療を検討する方が多いです。歯と歯の間から空気が漏れて発音が不明瞭になることを気にする方もいるでしょう。

すきっ歯になる原因

すきっ歯になる原因は、遺伝や歯の異常など先天的なものと、舌や歯ぎしりなどの癖・虫歯や歯周病など後天的なものがあります。

すきっ歯になる先天的な原因

骨格や歯の大きさなどは、遺伝による影響が大きいです。両親や親族にすきっ歯の傾向がある場合、歯の大きさや顎の大きさが似ることですきっ歯になるケースがあります。

歯のサイズが小さい

遺伝的に歯のサイズが小さい場合、歯と歯の間にすき間があきやすいです。歯のサイズが平均的でも、顎のサイズが大きければすきっ歯になりやすいでしょう。

また、歯の形が悪い場合も、すきっ歯になりやすいです。

歯の本数が少ない

成人の歯は、親知らずを除いて全部で28本あります。先天的に歯の本数が少ないことがありますが、歯の本数が少ないとすきっ歯になることがあるでしょう。

上唇小帯が長い

上唇の付け根あたりにある唇と歯茎をつないでいる筋のことを、上唇小帯といいます。歯茎に付着する位置によって、すきっ歯になりやすくなります。

上唇小帯が歯の根本近くまで伸びていると、前歯同士にすき間があくでしょう。特に、正中離開になることが多いです。

早い段階で上唇小帯を切除する外科処置を行うことで、正中離開を防げる場合があります。

すきっ歯になる後天的な原因

遺伝的な要因がなくても、すきっ歯になることがあります。舌や唇などの癖、歯周病・虫歯などが挙げられるでしょう。

舌や唇の癖がある

舌先を前歯の裏側に押し当てる、下唇を噛むなどの癖があると、前歯が前方に倒れてすきっ歯になることがあります。癖が原因ですきっ歯になっている場合、まずは原因となっている癖を治すことが重要です。

歯周病が進行した

歯周病になると、歯を支える骨が溶かされ、進行すると歯がぐらぐらとして最終的には抜け落ちます。歯がぐらぐらとした状態になると、すきっ歯になることがあります。

歯周病が原因ですきっ歯になった場合、矯正治療ではなく歯周病の治療を受けなければなりません。

抜歯した

虫歯や歯周病などで抜歯せざるを得なくなったあと、歯を補わずに放置すると、歯が動いてすきっ歯になることがあります。また、歯の大部分を失うような大きな虫歯を放置した場合、前後の歯が倒れるなどして歯並びが崩れ、すきっ歯になる可能性があるでしょう。

すきっ歯が及ぼす影響

大人のすきっ歯は、放置していても治りません。乳歯の時期のすきっ歯は、永久歯に生え変わるためのスペースなので基本的には問題ありません。乳歯よりも永久歯のほうが大きいので、きれいに生えるためにはすき間が必要なのです。

すきっ歯が及ぼす影響を確認しましょう。見た目が気になる方が多いですが、日常生活に支障をきたすような影響もあります。

・見た目が悪くなる
・前歯で食べ物を噛み切れない
・発音するときに歯のすき間から空気が漏れる
・噛み合わせが悪くなり顎関節症などを引き起こす

インビザラインですきっ歯を矯正するメリット・デメリット

すきっ歯を改善する場合は、矯正治療で治す方法があります。

矯正治療のなかでも、透明なマウスピースを利用して歯並びを整えるインビザライン矯正ですきっ歯を矯正する場合のメリットとデメリットを確認しましょう。

メリット

インビザラインですきっ歯を改善するメリットは、以下のとおりです。

矯正装置が目立たない

インビザライン矯正は、透明なマウスピースを装着して歯を移動させる方法です。矯正装置が目立たないので、周囲に知られることなくすきっ歯を改善できるでしょう。

違和感や痛みが少ない

従来からあるワイヤー矯正と比較すると、インビザラインは違和感や痛みが少ないとされています。マウスピースで段階的に力をかけて歯を動かすためです。

マウスピースを取り外せる

食事や歯磨きの際は、マウスピースを取り外すことができます。歯と歯の間にすき間があると、汚れが取れにくいため虫歯や歯周病のリスクがあります。歯磨きがしやすいと虫歯や歯周病を予防できるでしょう。

食事のときにもマウスピースを外せるので、ふだんどおりに食事できます。

矯正後の歯並びをイメージしやすい

インビザラインでは、専用のシミュレーションソフトを使って治療計画を立てます。歯並びが整うまでの歯の動きを確認することが可能です。

矯正後の歯並びをイメージしやすいため、安心して治療を進められるでしょう。

デメリット

インビザラインですきっ歯を改善するデメリットは、以下のとおりです。

自己管理が必要である

インビザライン矯正は、自己管理が必要な治療法です。1日20〜22時間マウスピースを装着しなければならないので、取り外しできるからといって自由に外してよいわけではありません。

装着時間を守れないと、計画どおりに矯正治療が進まないでしょう。

また、一定の期間が経過したら、次の段階のマウスピースに交換する必要があります。交換する時期などをご自身で管理できない方には、向かない治療といえます。

歯並びや骨格によっては治療できない

通常のすきっ歯であれば、インビザライン矯正で治療が可能ですが、すきっ歯以外の問題も抱えている場合は治療できないかもしれません。上下の顎に大きなずれがある場合などは、矯正治療だけでは改善できないでしょう。

インビザラインで治療できるかどうかは、矯正相談・カウンセリングなどで簡易検査を行って歯科医師が判断します。

ワイヤー矯正よりも治療に時間がかかることがある

歯にブラケットを装着し、ワイヤーを通して歯を移動させるワイヤー矯正と比較すると、インビザラインによる治療は時間がかかる傾向があります。ワイヤー矯正よりも弱い力をかけて徐々に歯を移動させるためです。

インビザラインですきっ歯を矯正する方法

インビザライン矯正では、歯並び全体を整える全体矯正だけでなく、前歯を中心とした一部分だけを整える部分矯正があります。

それぞれ詳しく確認しましょう。

全体矯正

歯並び全体を整える矯正方法です。気になっている歯並びが一部分であっても、全体的に歯を移動させなければならない症例は少なくありません。

中程度〜重度のすきっ歯は、全体矯正で治療することが多いです。

部分矯正

歯並びの一部分だけを治す矯正方法です。インビザラインの場合は、マウスピースの枚数が少なくなるので、治療期間が短くなります。費用も安くなるでしょう。

軽度のすきっ歯の場合は、部分矯正で治療できることがあります。

歯並びの問題がすきっ歯に限定されていることが条件になることが多いので、出っ歯や受け口を併発している場合は難しいでしょう。噛み合わせに問題がある場合も、奥歯の移動が必要なので全体矯正で治療します。

インビザラインですきっ歯を矯正する場合の期間

治療にかかる期間は、すきっ歯の状態や程度によって異なるので個人差があります。インビザラインの全体矯正で行う場合は2〜2年半程度、部分矯正では1年程度でしょう。

ただし、マウスピースをしっかり装着できなかった場合は、治療期間が延びます。

また、歯並びが整ったあとは、保定期間を設けます。保定期間は、歯の位置を固定するための期間で、リテーナーという保定装置を装着しなければなりません。

さまざまな形態のリテーナーがありますが、インビザラインのあとはマウスピース型のリテーナーを使用することが多いです。

保定期間は、歯を動かすのにかかった期間と同程度必要です。

インビザラインですきっ歯を矯正する場合の費用

治療にかかる費用についても、すきっ歯の状態や程度によって異なるため個人差があります。費用には幅がありますが、全体矯正の場合は700,000〜1,000,000円程度、部分矯正の場合は300,000〜400,000円程度が相場です。

歯科医院によって費用の内訳も異なるので、治療開始前に確認しましょう。

まとめ

すきっ歯が気になる場合、インビザライン矯正で治療可能です。

インビザラインは、透明なマウスピース装置を使った矯正治療のため、装置が目立たないという特徴があります。食事や歯磨きのときには取り外せることがメリットでしょう。

すきっ歯の治療を成功させるには、マウスピースの装着時間・交換時期をきちんと守る必要があります。

インビザラインによるすきっ歯の治療を検討されている方は、愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」にお気軽にご相談ください。