こんにちは。愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」です。
インビザラインを知っていても「インビザラインをつけたまま食事はできるの?」などの疑問をお持ちの方は少なくないでしょう。
間違った使い方をすると、口腔の健康に影響が出ることもあるので、正しい知識を身につけることが大事です。
今回は、インビザラインと食事の関係について解説します。インビザライン治療中に控えたほうがいい食べ物もご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
インビザラインをつけたまま食事しても大丈夫?
インビザラインをつけたまま食事をするのは、推奨されていません。食事をする際は、必ず取り外す必要があります。
以下で、インビザラインをつけたまま食事をするリスクを詳しくご説明します。
装置が破損するリスク
インビザラインは装着時の快適さが特徴であり、日常生活に大きな違和感を持たずに使用できることが強みです。
しかし、材質の厚さが0.5mmしかなく、耐久性は高くありません。そのため、咀嚼の際に強い力が加わって破損するリスクがあるのです。
装置が変形するリスク
インビザラインをつけたまま食事をすると、衝撃や摩擦によって装置が変形するリスクがあります。変形すると本来の治療効果が得られなくなり、新しいマウスピースを作り直す必要があります。マウスピースの作り直しには、1か月程度必要な場合もあるでしょう。
治療の進行に影響が出るので、食事の際は必ず外してください。
装置が着色するリスク
色の濃い飲食物を摂取する際は注意が必要です。インビザラインが色素によって変色するリスクがあるためです。
インビザラインの大きな魅力は装置の透明性にあり、矯正治療中であることを気づかれずに日常生活を送れます。
しかし、装置が着色すると透明性が損なわれ、見た目に不自然さが出ることがあります。
虫歯や歯周病になるリスク
インビザラインをつけたまま食事をすると、食べ残しがインビザラインと歯の間に残りやすいです。食べ残しは細菌の繁殖地となり、プラークを形成する可能性が高まります。
プラークとは、細菌が繁殖したかたまりのことで、虫歯や歯周病の原因となります。健全な口内環境を保つためにも、食事の際はインビザラインを取り外しましょう。
虫歯や歯周病になった場合、矯正を中断して治療を優先するのが一般的です。虫歯治療で歯を削るとマウスピースが合わなくなり、作り直しが必要になる可能性もあります。
インビザライン治療中に控えたほうがいい食べ物
「食事前にインビザラインを外す必要があることはわかったけど、外せばどんな食べ物でも食べていいの?」と疑問に感じる方は多いでしょう。インビザライン治療中に控えたほうがいいものもあります。
では、具体的にどのような食べ物・飲み物を控えるべきなのでしょうか。詳しく確認しましょう。
糖分が多いもの
砂糖を多く含むジュースやお菓子など、糖分が多い食べ物・飲み物は控えてください。インビザラインでは透明なマウスピースを長時間装着するので、唾液の洗浄作用が低下し、虫歯になりやすいです。
装置を外して飲食し、再装着の前に念入りに歯磨きを行うことで虫歯のリスクを下げられますが、可能であれば控えましょう。
硬いもの
おせんべいやナッツなどの硬いものは、歯が繊細な状態にあるインビザライン中は食べないようにしましょう。咀嚼の際に強い力が加わると、痛みを感じるかもしれません。
矯正治療中は、歯や周囲の組織が不安定な状態です。なるべく歯に負担をかけないものを選んでください。
粘着性があるもの
ガムやキャラメル、餅といった粘り気のある食べ物は控えましょう。食後の歯磨きが不十分だった場合、インビザラインに付着する可能性があります。
粘着性があるものは糖分が多く含まれているケースが多く、虫歯や歯周病の原因になります。
歯に挟まりやすいもの
スナック菓子やごまなどの小さく詰まりやすい食べ物も、避けたほうがいいでしょう。歯の間に詰まると、歯磨きをしてもきれいに取り除けない場合があります。
歯磨きできれいに取り除けなかった場合は、虫歯や歯周病のリスクが高まります。清潔な口内環境を保つために、歯に挟まりやすいものは避けてください。
インビザライン治療中の食事に関する注意点
インビザラインの治療中、特に食事に関しては注意が必要です。好きな食べ物を好きなように摂取すると、治療が思うように進まないリスクが高まります。
インビザライン治療中の食事に関する注意点は、以下のとおりです。
インビザラインをつけている間は水以外摂取しない
インビザラインを装着しているときは、飲むものは基本的に水だけが推奨されています。食べ物を食べるとインビザラインが破損・変形する恐れがあるためです。
「飲み物なら何でも大丈夫なの?」と思う方がいるかもしれません。飲み物は非常に種類が多く、色の濃い飲み物や甘い飲み物もあります。例えば、濃いコーヒーやワインを飲むと、インビザラインが変色する可能性があります。
甘い飲み物は虫歯や歯周病の原因となり得るので、水以外の飲み物は避けましょう。無糖の炭酸水やレモンの風味がついた水なども、避けたほうがいいとされています。口内が酸性に傾き、虫歯のリスクが高まるためです。
食事中はインビザラインを専用ケースに入れる
インビザラインの取り扱いには、細心の注意を払ってください。特に、食事中にペーパーナプキンに包み、誤って捨てる事例が少なくありません。
インビザラインを紛失すると、治療が遅れる可能性や、追加費用がかかる可能性があります。食事の際に取り外したインビザラインは、必ず専用のケースに入れて安全に保管することを心がけましょう。
食後の歯磨きを丁寧に行う
インビザライン治療中に重要なのは、食後の歯磨きです。食べカスが残ったままインビザラインを装着すると、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。
特に、インビザラインをつけた状態では唾液の自浄作用を十分に受けられないため、食後は必ず歯を磨くように心がけましょう。
インビザラインを洗浄する
歯磨きで歯の汚れを取り除いたとしても、インビザラインに汚れが付着したままでは意味がありません。インビザラインの汚れが歯に付着することで細菌が繁殖し、虫歯や歯周病になるリスクが高まります。
定期的にインビザラインの洗浄を行い、清潔に保つことが大切です。洗浄は、基本的には指で行います。歯型の細かい溝には歯ブラシを使うと、より効果的に汚れを取り除けます。
歯磨き後にインビザラインをつけ忘れない
歯磨き後にインビザラインをつけ忘れてはいけません。インビザラインをつけていない時間が長いと、1日の必要な装着時間が不足し、治療の効果が十分に得られなくなります。
歯磨きが終わったあとは、なるべく早くインビザラインをつけましょう。
まとめ
今回は、インビザラインの取り扱いと食事の関係について具体的に解説しました。食事の際、インビザラインを外さないと破損や変形のリスクが上がります。治療を正しく進めるため、必ず食事の際は取り外しましょう。
しかし、治療効果を最大にするためには、食事と歯磨きが終わったら速やかにインビザラインをつけることが大切です。つけていない時間が長くなると、治療期間が長引く可能性があります。
生活のなかでインビザラインが変形・破損した場合は、速やかに歯科医院を受診しましょう。放置すると治療効果が得られないだけでなく、口内環境が悪化する可能性があります。
インビザラインを検討されている方は、愛知県名古屋市名東区にある歯医者「西山歯科」にお気軽にご相談ください。