ママ友を誘って行きたくなるカフェのような歯医者。名東区の西山歯科

ママ友を誘って行きたくなるカフェのような歯医者、名古屋市名東区の西山歯科

西山歯科ブログ blog

「いつぐらいから歯科に受診した方がいいですか?」 「うちの子虫歯になっていますか?」 「うちの子の歯並び大丈夫ですか?」

西山歯科ブログ2022/08/09

名東区の歯医者、西山歯科・院長、岩瀬です。

 

ご自身のお子さんの口腔内の状態は親御さんはとても気になるかと思います。
歯科を受診した事がないお子さんがいればまずはどこがよくて、どこに問題がありそうか
事前に情報収集されておくといいかと思います。

 

当医院でも、乳歯のうちから虫歯リスクチェックを行い、将来起こりそうな事をお伝えさせて頂いています。
みなさんは虫歯になりやすい人、なりにくい人の違いをご存知でしょうか?
「毎日一生懸命に歯を磨いているのに、虫歯になってしまう」なんて、お困りの人もいらっしゃると思います。「歯が弱いから虫歯になる」それも1つの要因ではありますが、虫歯は生活習慣病と言われている反面、感染性の疾患の面も持ち合わせています。乳歯のうちから感染予防と適切な生活習慣を身に付けることが虫歯になりやすくなるか、なりにくくなるかの分かれ道だとも言われています。そこで今回は、乳歯のうちから「虫歯リスクのチェック」をおこない、長い生涯に渡り自身の歯で生活を送れるように、どのような感染予防と適切な生活習慣をみにつければ良いのかをご紹介いたします。

1.虫歯は生活習慣病なのか感染症なのか

ではまず、虫歯はなぜできてしまうと思いますか?虫歯は虫歯菌が生み出す酸によって歯が溶かされ、虫歯となります。冒頭でもお伝えしたように、虫歯になりやすくなってしまうかは「正しい歯磨きがおこなえているか」はもちろんのこと、「生活習慣」と「虫歯菌の感染の有無」が大きく関係してきます。

①虫歯は感染症か?

虫歯菌は生まれた赤ちゃんの口の中には存在せず、虫歯菌保有者である保護者やご家族から経口感染します。虫歯菌保有者が使用したスプーン、フォーク、コップなどを介して感染、またはキスなどで生まれた赤ちゃんに感染していきます。虫歯が感染症と言われるゆえんであり、感染を予防しなければならない理由となります。虫歯菌感染予防のためにも、食器類の共有を避け、スキンシップである赤ちゃんとのキスも控えましょう。

 

乳歯の乳臼歯が生えてくる1歳7ヶ月から2歳6ヶ月までは感染しやすい時期であり「感染の窓」と言われています。この時期は、乳歯が次々に生えてくる時期であり、生えたての乳歯はとても柔らかく、この時期に虫歯菌に感染してしまうと、虫歯になってしまうリスクが高くなってしまいます。

 

しかし、今まで食器の共有やキスをしていたからといって、必ずしも虫歯となってしまうわけではありません。正しい知識を身に付け、対策や予防をすることが大切です。

②虫歯は生活習慣病か?

甘いジュースや炭酸・スポーツ飲料などを常に飲んでいる、甘いお菓子を常に食べている、夜歯磨きをしないでついつい寝てしまうことがある、このような生活習慣が虫歯になるリスクを高めてしまいます。

 

生活習慣は小さな頃より形成され根付き、生活習慣となります。毎食後の歯磨きの有無、間食の回、食事内容などが大きく関わっていきます。

 

つまり、虫歯は日々の生活習慣が関わっている「生活習慣病」といってもいいと思います。

 

生活習慣病といえば高血圧、糖尿病など色々ありますが虫歯もその一つなのです。
高血圧や糖尿病の治療には食事指導が行われ、「塩分を減らしましょう」「糖分を制限しましょう」などお医者さんから言われてる方もいると思います。

虫歯も同じなのです。
虫歯を予防するには歯磨きだけでなく食事に関しても気をつけなければなりません。

 

「間食に注意しましょう」というのも理由があるんですよ。

 

食事習慣のなかでも得に気をつけてもらいたいのが間食です。
間食の内容やタイミングによっては虫歯のリスクが高くなってしまいます。
虫歯は口の中が酸性の状態だと進行しやすいです。食事をした後口の中は酸性状態になりますが、時間が経つと唾液の作用により中性に戻ります。しかし中性に戻り切らないうちにお菓子やジュースなどを間食すると酸性状態が維持されてしまいます。
このように、虫歯ができやすい環境が維持されてしまうのです。
お口の中が中性に戻るには30分かかると言われています。口の中が中性の状態が長いほど虫歯にはなりにくいです。間食のタイミングは決めておきましょう。間食するにしてもルーティンを決めてもいいかもしれません。

間食の内容はできれば糖分が入っていない物が良いです。キシリトールなどの虫歯の原因になりにくい糖もおすすめです。
ガムや飴をよく食べる方はキシリトール入りの物を選ぶとよいです。

 

虫歯を予防するために「間食」を見直してみて下さい。

2.虫歯リスクはどうやってチェックすればいいのか

以下の項目にあてはまれば当てはまるほどに、虫歯リスクが高くなり、改善や予防をする必要があります。

【チェック1】 甘いジュース、甘いお菓子を好んでよく食べる

【チェック2】 だらだらと時間をかけて、食事をしてしまう

【チェック3】 虫歯になった経験がある

【チェック4】 歯並びが悪い

【チェック5】 口が乾きやすい

【チェック6】 フッ素入り歯磨き粉を使用していない

【チェック7】 親御さんが仕上げ磨きをしていない

【チェック8】 生えかけの歯がある

【チェック9】 歯の一部が白濁している

【チェック10】 夜、歯磨きしないで寝てしまうことがある

3.リスクチェックをおこなうだけではダメです

虫歯リスクをチャックしただけでは、虫歯を防ぐことはできません。歯科医院で定期的にしっかりと検診をおこない、予防処置をおこないましょう。

①ブラッシング指導

虫歯リスクを低く保つには、正しいブラッシングは不可欠です。 お子さんにはもちろんのこと、仕上げ磨きをおこなう親御さんも適切なブラッシング方法を身に付けましょう。

 

a.乳歯の特徴を把握する事

ご存じのように、乳歯には

  1. 隣接面のう蝕が多い
  2. う蝕は黒ではなく白い
  3. 進行が早く、神経まですぐに侵食してしまう

といった永久歯とは異なる特徴があります。

 

初めて子どもを持つ保護者の方は、乳歯の特徴をしっかりと知り、適切なブラッシング(仕上げ磨き)をすることが大切です。

b.仕上げ磨きの体勢のポイント

0~3歳は仕上げ磨きがメインです。そのため、しっかり磨ける体勢がとれるように指導します。
特に0歳児から1歳児の赤ちゃんのうちは、母乳をあげるときの抱っこの体勢で、子どもの片手はわきに挟みます。子どものもう片方の手には歯磨きの時間だとわかってもらうために赤ちゃん用歯ブラシを持たせるのも一つのポイントです。

 

1歳を過ぎたら、ひざを少し開いて正座をして、ひざの上に頭を乗せて磨くように指導しましょう。

 

c.リスクの高い奥歯は先に磨きましょう。磨く順番にもコツがあります。

乳児の歯を磨く際には奥歯から磨くように指導します。これは、奥歯が唾液腺から遠い位置にあり、う蝕リスクが高いためです。
奥歯の次に下の前歯、上の前歯と磨いていきます。上の前歯には上唇小帯があり、歯ブラシが当たると痛みを感じてしまいます。磨くときは人差し指で上唇小帯を守るようにガードしながら磨くとよいことをお伝えしましょう。

 

d.ブラッシングの際の3つのポイント

ブラッシングの際には次の3つのポイントに気をつけます。

  1. 歯ブラシを歯に直角にあてること
  2. かける力は100g~150gであること
  3. 大きく動かさず、小きざみに動かすこと

保護者の方は100g~150gとお伝えしてもピンとこないと思いますので、「毛先が曲がらない程度でやさしく磨く」というようにと覚えておいて下さい。

 

e.子ども一人で歯磨きをさせるときは要注意です

2歳、3歳と子どもが大きくなるにつれて気をつけないといけないのが、歯ブラシをくわえたままウロウロしてしまうことです。口にくわえたまま遊ぶのはもちろんのこと、洗面台で利用する踏み台から落ちたりでもすれば、歯ブラシが折れて喉にささる危険があります。このような危険についても保護者の方はしっかり理解してあげてください。

 

f.永久歯が生えてくる6歳からのケアのコツ

乳歯と永久歯が混在し始める6歳からは、歯列や歯の高さに凹凸があり、歯ブラシが届きにくいためプラークが溜まりやすく、う蝕のリスクが高まります。
特に生えた直後の永久歯表面は柔らかいうえに粗く、う蝕になりやすいので注意が必要です。
また、乳歯の後ろに生えてくる第一大臼歯は、生えたことに気づきにくい歯です。まっすぐに歯ブラシを入れていてはブラシが当たらないので、斜めに歯ブラシを入れて横から磨くようにお伝えします。

 

g.6歳からのう蝕予防にはフロスも積極的に活用する

ご存じのように、子どもの場合は隣接面う蝕が高い傾向にあります。そのため、隣接面う蝕を防ぐためには歯間部のプラークをいかに除去するかが一つのカギとなります。
歯ブラシだけでは歯間のプラークを60%しか除去できませんが、デンタルフロスを併用すれば85%のプラークが除去できたというデータがあります。
子どもの頃からデンタルフロスを併用することで隣接面う蝕をより効果的に防ぐことができます。

②シーラント

 

乳臼歯の咬み合わせの溝は細かく複雑な構造になっています。その溝に食べカスや、プラークが留まりやすく、歯磨きの毛先も行き届きにくいため、溝をシーラントと呼ばれる歯科用樹脂で埋め、虫歯を予防します。

 

シーラントは、奥歯の溝を物理的に封鎖したり、シーラント材の中に含まれるフッ化物により再石灰化作用を促進したりするむし歯予防法です。4年以上で約60%のむし歯予防効果が認められ、特にフッ化物応用との併用によってむし歯予防効果はさらに増加します。むし歯発症リスクの高い歯に行うと特に有効です。

 

シーラントは、奥歯の溝をむし歯から予防する方法です。シーラントによるむし歯予防が今日のように効果をあげた背景には、シーラントの材質の改善が大きく寄与しています。奥歯の溝をレジンといわれるプラスチックで物理的に封鎖することで口腔内の環境から遮断する方法、グラスアイオノマーといわれるセメントで奥歯の溝を物理的に封鎖することに加え、シーラント材の中に含まれるフッ化物が再石灰化作用を促進する方法などがあります。最近ではレジンとグラスアイオノマーの両方の性質を併せ持ったシーラント材も普及しています。

 

シーラントのむし歯予防効果に関しては、4年以上で約60%のむし歯予防効果が認められ、特にフッ化物応用との併用によりむし歯予防効果はさらに増加すると言われています。

 

また、シーラントは永久に保持されるとは限りません。取れたり欠けたりした場合には、再度塗布することで高い予防効果を維持できます。そのため、歯科医院での定期的な確認が推奨されます。
個人個人のむし歯のなりやすさによってもシーラントの必要性は左右されますが、シーラントを検討する時期としては、

 

乳歯の奥歯が生えてくる時期:3~4歳頃
奥歯の永久歯が生えてくる時期:5~6歳頃
むし歯になりやすい12歳臼歯が生えてくる12歳頃です。

③フッ素塗布

フッ素を定期的に塗布し、歯を強くすることで虫歯になりにくくします。また、フッ素には初期虫歯の状態から元の健康な歯に再生する再石灰化を促す効力があります。生えたての歯は虫歯になりやすい反面、フッ素を吸収しやすく効果が期待できます。うがいができない年齢のお子さまにもフッ素塗布は可能です。

④食生活の指導

虫歯菌は、食品の糖分を栄養にして増殖していますが、お口の中に食べ物が入っている時間も大きく関係をしていきます。お口の中は常に中性に保たれていますが、食事をする度に酸性にかわり虫歯リスクが高まります。お子さま一人一人に合った食生活指導をおこないます。

⑤永久歯へいい状態でバトンを渡しましょう

乳歯が虫歯になってしまい、治療しないまま進行してしまうと、近い将来生えてくるであろう永久歯に影響を及ぼす可能性もあります。乳歯のころより虫歯になりにくい環境作りを親御さんがおこなうことで、適切な生活習慣が身に付き、お子さんが生涯に渡り自身の歯で食事を楽しむことにつながります。歯は私たち人類にとって必要不可欠な臓器です。乳歯から虫歯リスクを低く保ち、永久歯へお口の中の健康をバトンで繋げましょう。

 

このように乳歯期に出来る事はたくさんあります。
お子さんが現在どういう状態なのかをまずは把握し、永久歯に生え変わる間にいい状態で維持出来るようにしてあげたいですよね?

 

ぜひお子さんの将来の為に定期検診の活用をおすすめしています。