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歯科コラム column

「インプラントってどんな治療?」 「インプラントのメリット・デメリットって何?」

歯科コラム2022/03/25

名東区の歯医者、西山歯科・院長、岩瀬です。

様々な理由で歯を失ってしまった場合、失った歯をどのような方法で補っていくかみなさん悩まれる事かと思います。

「インプラント治療はどんなことするの?」「メリット・デメリットは?」とよく質問があります。
みなさんはインプラントをご存知でしょうか?
インプラントが一般的におこなわれるようになったのは、1960年代であります。現代に至るまでのおよそ50年の間に、インプラント技術は著しく向上し、入れ歯やブリッジに代わる人工歯として、私たちの食生活において重要な役割を果たしてくれています。しかし、インプラント治療は外科手術を伴うために、治療をおこなうにあたり不安を覚えたり、周りのやった事がある人からの情報などで、一歩踏み出せないでいる患者さまも少なくありません。そこで今回は、インプラントについて詳しくご紹介していきたいと思います。

 

1.インプラントとは

 

インプラントとは、上部構造である人工歯(補綴物)と、支台部であるアタッチメント、歯根部となるインプライト体の総称であり、3つのパーツでインプラントはできています。

歯根部であるインプラント体は、身体になじむことで知られるチタンでできていて、歯を支える骨である歯槽骨に埋め、結合させます。自身の歯で食べ物を噛み砕く力と同等な力にも耐えられる構造をしており、歯槽骨の馴染みやすくするためネジのような形状になっています。

その上から、支台部であるアバットメントと歯槽骨に埋めたインプラント体を結合させ、更にそのうえから、上部構造である人工歯(補綴物)を被せます。人工歯の素材は、金属や本物の歯に似せた白いセラミック製のものが適応されます。

入れ歯や、ブリッジで失った歯を補った場合は、人工歯を支える歯根部が存在しないため、噛む力を十分に発揮できませんでしたが、インプラント体を入れることで、従来の力で食べ物を噛み砕くことができ、自身の歯への負担も軽減されます。

使用する材質は「チタン」で、チタンは人間の体によく馴染み、その表面で骨が成長しながら結合するという性質があります。そのため「インプラント」はあごの骨にしっかりと固定されますから、天然歯に近い自然な噛み心地が再現され、他の歯を削ったり余分な力をかけたりすることもありませんので、残った健康な歯をそのまま維持することができます。また、失った歯の位置や本数にかかわらず、理想的な結果になるように治療の計画が立てられるのも特徴です。さらにインプラントは噛む刺激をあごの骨に伝えますから、あごの骨が痩せる心配がありません。そのため、お口の周りの老化を遅らせ、美容の面からも優れた治療法です。

インプラントの歴史は意外にもとても古く、紀元前までさかのぼります。インカ文明やエジプト文明などの古代の人々のミイラに、歯が抜け落ちてしまった箇所に宝石や、象牙などを埋め込み、抜けて落ちてしまった歯の役割を補っている痕跡が発見されました。また、地位ある人物の亡骸に「来世では、歯が抜けて不自由しないように」と願いを込めて、宝石や象牙を埋め込んだとも考えられています。

マヤ族(西暦700年代)のミイラには、歯槽骨と歯の代用品である貝殻が結合していたとの報告もあり、現代でいうインプラント治療をおこなっていたことが見受けられ、人類にとって、いつの時代も歯は生きるためになくてはならないものとして認識されていたことが伺えます。

 

2.インプラント治療のメリット・デメリット

 

人は生きるためには、歯で食べ物を噛み、栄養を取り込む必要があります。しかし、虫歯や歯周病で失った歯は、入れ歯やブリッジ、インプラントで補う必要があり、インプラント治療を受けるか受けないかは、患者さまの判断となります。

入れ歯やブリッジは、補綴物のみで失った歯を補いますが、インプラントは前述でもご説明したように、チタンでできたインプラント体を歯槽骨に埋め込み、支部台であるアタッチメントを結合させ、上部構造である人工歯(補綴物)を被せるためには、外科手術が必要となります。

外科手術は少なからず、リスクをともなうために、インプラント治療をためらう患者さまも多く見受けられます。歯は人が生きるためにはなくてはならない、重要な役割を果たしているからこそ、インプラント治療のメリット・デメリットを十分に理解した上で、治療を受けることが求められます。

①メリット

  1. 自身の歯と同等な力で強く噛める
  2. 左右バランスよく噛むことができる
  3. 噛む感触を実感できる
  4. 入れ歯のように、取り外し清掃をおこなう必要がない
  5. 両隣の健康な歯を削る必要がない
  6. 自身の歯に負担がかからない
  7. 歯根部、支台部、上部構造すべてが人工のため、虫歯にならない
  8. 審美性にすぐれた口元が保てる
  9. コンプレックスがなくなる

②デメリット

  1. 外科治療のリスクをともなう(麻酔、痛み、出血、合併症など)
  2. インプラントを埋め込むための歯槽骨の厚みや高さ、骨量がない場合、足りない部位に人工骨などを設置するGBR療法(骨を足す)をおこなうが、治療できないこともある
  3. 歯槽骨と結合しやすいチタンは、粘膜とは結合しにくく、細菌に感染しやすく「インプラント歯周炎」なることもある
  4. インプラントの人工歯に部分入れ歯などを支える金属のバネ(クラスプ)を掛けることが困難なため、入れ歯の種類が限定されることがある
  5. 治療期間が長期(2〜6か月程)に渡ることがある
  6. 自費診療となり費用が高額になる(保険治療と比較して)
  7. インプラント治療終了後もメンテナンスのために通院が必要(炎症に弱いため)
  8. 永久に保つことは保障されない

このようにインプラント治療にはメリット・デメリットが他の治療同様にあげられます。
必ずしも欠損した場合にインプラントが一番よいという事ではなく、それぞれ皆さんのご希望に適した治療を選択されるといいと思います。
あくまで一つの選択肢と思って頂き、ライフスタイルにあった治療で、毎日が少しでもストレスが少なくなり楽しく食事を楽しんで頂きたいと思います。

 

 

3.術後のケア(注意点)に関して

 

インプラントの術後も、以前と同様に歯磨きや、デンタルフロス等を使用して口腔ケアをおこないましょう。インプラントは全て人工でできてはいますが、周辺の歯槽骨、歯肉は人工ではないため、清潔な口腔環境が必須となります。人工でできているからといって口腔清掃や歯科医院でおこなうメンテナンスをおこたると「インプラント歯周炎」になりかねません。インプラント歯周炎の症状が、歯肉炎から歯槽骨に吸収へと進行しやがてインプラントが抜け落ちる可能性もあり、人工歯であるインプラントであっても、しっかりとした口腔ケアをおこなう必要があります。またインプラント歯周炎は通常の歯周病よりもはるかに早いスピードで進行してしまうため、インウラント周辺歯肉に異変を感じた場合には、速やかに歯科医院を受診しましょう

インプラント治療に関して、そして治療を受ける際のメリット・デメリットや注意点についてご紹介してまいりました。インプラント治療への知識を高めメリット・デメリットを十分に理解した上で、カウンセリング、検査、診断のもとインプラント治療を受けて頂きたいと思います。